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スパリゾート雄琴あがりゃんせ|長くお風呂に入れない人と行くなら、ここがいい

窓の外に湖が広がる休憩室。リクライニングチェアが2脚並び、片方に開いた漫画が置かれているイラスト 温泉のある場所

夫が仕事でいない休日だった。娘が「久しぶりにあがりゃんせに行きたい」と言うので、二人で行ってきた。

娘は温泉に1時間しか入っていられないが、私は3時間入る。

ふつうなら、どちらかが我慢することになる。でもここは、それぞれが好きなように過ごして帰れる場所だった。

スパリゾート雄琴あがりゃんせの外観。「ゆ」の丸い看板
スパリゾート雄琴 あがりゃんせ。琵琶湖のすぐそばにある

おごと温泉のすぐそばにある

あがりゃんせはおごと温泉のすぐそばにある。最寄り駅の名前がそのまま「JRおごと温泉駅」で、駅から無料の送迎バスが出ている。

朝9時台から夜22時台まで、1時間に1本から3本。比叡山坂本駅からのバスもある。車がなくても行ける。

おごと温泉は1200年ほど前に開かれたと伝わる温泉地だ。開いたのは最澄。比叡山に延暦寺を建てた平安時代のお坊さんで、ここはその比叡山のふもとにあたる。旅館が並ぶそのエリアに、あがりゃんせは建っている。

長くお風呂に入れない人と行くのにぴったりの場所

娘は長風呂が退屈らしい。「もう十分」と言って、いつも先に上がっていく。

ふつうの日帰り温泉だとこれが困る。お湯を出たらもうやることがないからだ。待たせていると思うと、こちらも落ち着かない。

あがりゃんせはお風呂を出たあとの時間が用意されている。休憩する場所と食べる場所がとにかく充実している。

リクライニングが200席。漫画も飲み物もある

琵琶湖が見えるテレビ付きのリクライニングチェアが200席ある。無料のマッサージチェアもある。

漫画もたくさん置いてある。席で飲み物が飲めるので、漫画を読みながらお酒やジュースを飲んでいる人がいたり、お昼寝を楽しんでいる人もいる。

リクライニングチェアから見た琵琶湖。足を投げ出して休んでいる
リクライニングチェアから琵琶湖が見える。足を投げ出して休む

食べるところも1階と2階にそれぞれあって、お酒を飲みながら楽しくおしゃべりしている人もいた。

その日の過ごし方

二人でこんなふうに過ごした。

  • 娘は1時間でお風呂を上がってリクライニングで漫画タイム
  • 私はあと2時間入ってそれから娘のところへ
  • 合流して1時間休憩
  • お昼ごはん
  • 少しお昼寝。娘はまた漫画
  • 私はもう一度お風呂

夫の夕食がいらない日なら、夕食も食べて帰ろうかと思うくらい一日ゆっくりできる。

二つの自家源泉がある

ここは自分の井戸を2本持っている。第一源泉が「美肌の湯」で内湯に、第二源泉が「大湖の復活」で外の露天に使われている。

どちらも少し緑がかったような色をしている。香りは若干する。ただ、どんな匂いかをうまく言葉にできなかった。

調べたら、炭酸泉は2010年から、第二源泉は2011年から始まったものだった。開業は2005年11月なので、あとから足されている。

外は源泉風呂と強めの炭酸泉

外には源泉風呂、源泉の一人湯、信楽焼のつぼ湯、寝ころび湯がある。

そして源泉の炭酸泉。ここの炭酸泉は強炭酸になっているので、すごく気持ちがいい。

あとで知ったのだが、炭酸泉の露天は女湯にあるものだった。男湯のほうは琵琶湖が見える露天になっているらしい。

ただこの炭酸は源泉のものではないと思う。分析書を見ると、湧いてくるお湯に含まれる遊離二酸化炭素は8.8mgしかない。炭酸泉と呼ぶには250mg以上が必要なので、まったく足りていない。

つまりあとから炭酸を加えて作った炭酸泉ということになる。花山温泉は2,631mgの天然の炭酸泉だったので、そこはまったく違う。

それでも気持ちよさは本物だった。作られたものでも、体は同じように反応する。

▷ 炭酸泉の話はこちら → 和歌山・花山温泉|関西最強の炭酸泉は、温まるのに頭がのぼせなかった

内湯は深め。ただしハーブ湯だけは浅い

内湯は第一源泉のお風呂だ。浅いハーブ湯、源泉ジェット風呂、日替わり湯、そして回遊風呂

この日の日替わり湯はシルク湯で、細かい泡でシルクのような色になっていた。

ハーブ湯以外は深めで、特に回遊風呂は110センチ。身長157センチの私で、ちょうど胸の下あたりまで来る。

熱い湯がない。全部40℃前後

ここのお風呂は全体に40℃前後で、熱湯はない。

熱いお湯が好きな私には、そこは少し残念だった。でもその分いいこともあった。

水風呂から熱いお湯に戻るのがとても楽なのだ。熱い湯があると温度差が激しくなるので、間に外気浴をはさまないと体への負担が大きい。だから水から湯へすぐには入れないが40℃前後だとそのまま戻れる。

水風呂が今までで一番よかった

サウナには力を入れているようだった。サウナが3種類ある。

私はサウナに入らないので、そちらは分からない。でも水風呂が最高だった。

  • 温度14.3℃
  • 深さ80センチ(女湯。男湯は110センチ)
  • 備長炭を使ったまろやかな水

この14.3℃で80センチという深さが、最高すぎた。14℃台はハマる気持ちよさだ。

今まで入ってきた水風呂の中で、ここが一番いいと思った。

▷ 私の水風呂の入り方 → 私の水風呂の入り方|温泉で体を芯まで冷やす温冷浴のやり方

▷ 冷たいのが苦手な人へ → 冷え性なのに水風呂?|冷え性の人が、どこから始めればいいか

サウナは3種類ある

入っていないので聞いた話になるが、高温サウナ(ロウリュあり)、塩サウナ(女性のみ)、外のバレルサウナの3つ。

バレルサウナは琵琶湖が見える場所にあって、すぐ横に15℃の大粒の冷水シャワーがあるそうだ。

▷ サウナが苦手な私のやり方 → 更年期の「整う」は温泉と水風呂で|サウナが苦手な50代がたどり着いた温冷浴のやり方

掲示を読んだら泉質が二つ書いてあった

いつものように掲示を読んだ。そこで不思議なことに気づいた。

あがりゃんせの温泉分析書。雄琴天然温泉 美肌の湯の成分
温泉分析書。令和2年のもの。泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉

令和2年の温泉分析書には、こう書いてある。

  • 源泉名 雄琴天然温泉 美肌の湯
  • 泉質 ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(低張性・弱アルカリ性・温泉)
  • pH 7.74/源泉温度 35.8℃/湧出量 毎分120L(動力揚湯)
  • 成分総計 1,097.9mg/kg/ラドン 13.5Bq/kg
あがりゃんせの温泉分析書別表。泉質が単純温泉と書かれている古い掲示
温泉分析書別表。平成18年のもの。泉質が単純温泉になっている

ところが隣に掛かっている別表は平成18年のもので、同じ源泉名なのに泉質が「単純温泉」になっている。

14年で、泉質の名前が変わっていた。

理由を調べたら分かった。単純温泉は、溶けている成分が1,000mg未満のお湯のことだ。令和2年の分析では1,089.1mgわずかに1,000mgを超えたので、単純温泉ではなくなった。

▷ 単純温泉のことはこちら → 単純温泉とは|「効能が少なそう」と思っていた私が、繰り返し入って気づいたこと

おごと温泉の旅館と同じお湯ではない

おごと温泉は、pH9.0のアルカリ性単純温泉だ。入ったあとに肌がつるつるする「美肌の湯」として知られている。

あがりゃんせは自分の井戸を2本持っていて、pHは7.74。おごと温泉の旅館と同じ場所にあっても、湧いている湯は別のものだ。

加水・加温・循環・消毒は分からなかった

4項目の掲示は見つけられなかった。公式サイトにも書かれていない。

源泉が35.8℃で、浴槽が40℃前後。だから加温はしていると思う。かけ流しではないだろうという印象だった。でも、これは私の推測にすぎない。

消毒のあるなしも分からなかった。次に行ったときに確かめる。

あがりゃんせの公衆浴場営業許可証。株式会社天一食品商事の名前がある
公衆浴場営業許可証。株式会社天一食品商事の名前がある

▷ 掲示の読み方はこちら → 源泉かけ流しの見分け方|19か所を自分で調べて分かったこと

岩盤浴が無料だと気づかなかった

これは書いておきたい。岩盤浴は大人なら入館料に含まれている。別に払うのはウェア代の300円だけだ。

私はそれを知らないまま帰ってきた。受付で聞かれたのは「岩盤浴はしますか」だけで無料だとは言われなかった。

たぶん同じ人はたくさんいると思う。「岩盤浴は別料金」と思い込んでいると聞かれた瞬間に「いいえ」と答えてしまう。

岩盤浴は5種類あるそうだ。次に行ったときの楽しみにする。

無料の足湯とドクターフィッシュもあった

外に無料の足湯があった。

あがりゃんせの館外にある無料の足湯の暖簾
館外にある無料の足湯。暖簾がかかっている

館内には足の汚れを魚に食べてもらうドクターフィッシュのコーナーもあった。

どちらも見ただけで、入っていない。一日いても、まだ試していないものがある。

ロッカーの100円は用意しなくていい

ここのロッカーは100円が必要なタイプだ。

小銭を持っていなかったので「車に取りに行ってもいいですか」と聞いたら、鍵を両替機のようなものに当てると100円を貸してもらえると言われた。

そして「その100円は会計に入っているので、返ってきた小銭はこちらに返す必要はありません」とも。

近代的でびっくりした。でも、小銭の用意をしなくていいのは本当にありがたかった。

あがりゃんせの下駄箱。中に足袋シューズが入っている
下駄箱。中に足袋シューズが入っている

レシートを見たら、「立替金(現金)200円」としてちゃんと載っていた。二人分だ。

天下一品が運営している。でもラーメンはない

ここは天下一品が運営している施設だ。公式サイトにもそう書いてあるし、公衆浴場営業許可証の申請者も「株式会社天一食品商事」になっていた。隣には宿泊施設の「ことゆう」もあって、浴衣のまま回廊で行き来できる。

娘の楽しみのひとつが天下一品のラーメンだった。ところが行く前に自分で調べて、ここにラーメンはないと知ってしまう。ずいぶん残念がっていた。

でも他の食べ物はすごく充実している。この日はあまりガッツリもなあと思ってカレーうどんにしたのだが、お風呂でお腹が減ってご飯セットも付けた。娘も同じカレーうどんだった。

あがりゃんせの食事処で食べたカレーうどんとご飯セット
食事処のカレーうどんとご飯セット

値段は高い。でも一日いるなら高くない

日曜だったので大人一人2,050円(入館料2,000円+入湯税50円)。

あがりゃんせの2026年6月20日からの価格改定のお知らせ
2026年6月20日からの価格改定のお知らせ

よその日帰り温泉より高い。ただ、この日は二人で食事も入れて7,160円4時間以上いて、休憩所も岩盤浴も込みだと考えると、高くはないと思った。

ゆっくり長く過ごすなら、この値段でいい。1時間で出るつもりなら、たしかに高い。

長く入れない人と行くならここがいい

娘と私はお風呂の入り方がまったく違う。それでもこの日、二人ともちゃんと満足して帰ってきた。

お湯そのものは正直に言えば「これがすごい」というものではない。でも水風呂は今までで一番よかったし、炭酸泉も気持ちよかった。

そして、待たせなくていい。先に上がった人が退屈せずに待っていられる。それがこの施設の一番の値打ちだと思う。

▷ 同じ滋賀のお湯 → 滋賀・蒲生野の湯|地元のおばあちゃんに教わった、冷たいお風呂の入り方

施設データ

  • 施設名:スパリゾート雄琴 あがりゃんせ(滋賀県大津市苗鹿三丁目9-5)
  • 運営:株式会社天一食品商事(天下一品グループ)/開業 2005年11月
  • 源泉:自家源泉2本。第一「美肌の湯」(内湯)/第二「大湖の復活」(露天)
  • 泉質:含二酸化炭素ではなくナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(低張性・弱アルカリ性・温泉)
  • pH:7.74(現地)/7.79(試験室)
  • 源泉温度:35.8℃(気温27.5℃)/湧出量:毎分120L(動力揚湯)
  • 成分総計:1,097.9mg/kg(溶存物質1,089.1mg)/蒸発残留物976mg/ラドン13.5Bq/kg
  • 主な成分:ナトリウム313.2mg/塩素イオン386.2mg/炭酸水素イオン293.5mg/カルシウム32.4mg/メタけい酸36.9mg
  • 色と匂い:少し緑がかった色。微黄色透明・微金属臭と分析書にある。香りは若干する
  • 加水・加温・循環ろ過・消毒未確認(掲示を見つけられなかった。公式サイトにも記載なし。源泉35.8℃で浴槽40℃前後なので加温はあると思う)
  • 浴槽:外=源泉風呂・源泉の一人湯・つぼ湯(信楽焼)・寝ころび湯・炭酸泉(女湯)・ジェット・電気風呂/内=ハーブ湯(浅い)・源泉ジェット・日替わり湯・回遊風呂(8種のジェット)・パワー風呂
  • 浴槽の深さ:回遊風呂110センチ。ハーブ湯は浅い
  • 水風呂14℃台・深さ80センチ(女湯)/110センチ(男湯)・備長炭使用
  • サウナ:3種類(高温サウナ/塩サウナは女性のみ/バレルサウナ)。バレルサウナ横に15℃の冷水シャワー
  • 岩盤浴:5種類。大人は入館料に込み。ウェア代300円のみ
  • 料金:平日 大人1,650円(会員1,450円)/土日祝 大人2,050円(会員1,850円)/小人 平日800円・土日祝900円/3歳以下無料。2026年6月20日改定
  • タオル:館内着・バスタオル・フェイスタオルは入館料に含まれる(手ぶらで行ける)
  • ロッカー:100円必要。小銭がなくても鍵を機械に当てれば貸してもらえる(会計に立替金として計上)
  • 支払い:現金と各種クレジットのみ。電子決済は使えない
  • 営業:10:00〜深夜0:00(最終受付23:00)/年中無休(不定期にメンテナンス休業)
  • アクセス:JRおごと温泉駅から無料送迎バス(比叡山坂本駅からも)。9時台〜22時台に1時間1〜3本
  • その他:リクライニングチェア200席・漫画あり・無料マッサージチェア・大衆演劇・カラオケ・フィットネス・食事処3種(和食/焼肉/イタリアン)・館外に無料の足湯・館内にドクターフィッシュ・隣接の宿泊施設「ことゆう」と回廊でつながる
  • 制限:入れ墨・ボディアート・泥酔の方は入館不可/16歳未満は保護者同伴/小学生以上との混浴は不可
  • まだ確かめていないこと:4項目の掲示、岩盤浴、足湯、ドクターフィッシュ、サウナ3種

※2026年9月に行ったときのものです。料金や設備は変わることがあるので、おでかけ前に公式サイトでご確認ください。

※この記事はきっぽ個人の体験をもとにしています。温泉の感じ方には個人差があります。持病のある方は無理せず、心配な場合は医師にご相談ください。

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