夜中に暑くて目が覚める。
更年期のはじまりのころからずっと続いていて今もある。
暑さの中身はこの数年で随分変わった。動悸は消え、汗のあとに震えるほど冷えることもなくなった。それでも一つだけまだ残っているものがある。
同じ時期にいる人が知りたいのはたぶんこの先どうなるのかだと思うので、私の経過をそのまま書いておく。
夜中の1時か2時に暑くて目が覚める
9時ごろに寝て夜中の1時か2時に目が覚める。
目が覚めた時点でもう汗をかいているのでまず布団をはぐ。
汗の量はシーツがぐっしょりになるほどでも着替えるほどでもない。「あつーっ」と目が覚めて布団をはぐと汗が空気に触れてひんやりするくらいだ。
時計を見て1時か4時かで気持ちが変わる
目が覚めるとまず「何時かな。まだ1時くらいかな」と思う。
時間はスマホで見るのだが、そのとき光を目に当てないようにしている。眠りの妨げになるからだ。うっかりそのまま画面を見てしまうと余計に眠れなくなる。
時計を見て1時くらいだったら「あかん。高ぶってるかも。リラックス。深呼吸してこのまま寝られるようにしよう」と思う。
4時ごろならもうそろそろ起きる時間なので「ちゃんと寝れてる」と嬉しくなる。そういう日は意識しなくても心地よくまどろみながら起きる時間まで布団で過ごせる。
同じ「暑くて目が覚める」でも1時と4時ではまったく別ものだ。
深呼吸には効果がある
気休めで深呼吸をしているわけではない。息をゆっくり吐くと迷走神経が刺激されて副交感神経が働き、心拍が下がって体が休むほうに切り替わる。
だから大事なのは吸うことより吐くことだ。よく知られている4-7-8呼吸法も、4つ数えて吸い7つ息を止めて8つかけて吐くという形で、吐く時間を吸う時間の倍にとってある。
これはヨガをやっていると実感する。最後に仰向けで休むシャバーサナになると眠気がやってくるし、教室でみんなでやっているといびきが聞こえてくることがあるくらいだ。
あれは気分の問題ではなく、呼吸で本当に体が休むほうへ切り替わっているのだと思う。
ホットフラッシュが起こりそうだと感じた段階で腹式呼吸をすると症状を早く治められるとも言われている。夜中に目が覚めて「高ぶっているかも」と思ったときにまず深呼吸をするのは、理にかなっていたことになる。
みんなが暑くないときに暑くなる
みんなが暑くないときに暑くなって汗が出る。それがホットフラッシュだ。
体温を調節している脳の視床下部が女性ホルモンの減少で不安定になって起きるといわれている。だから外が暑いかどうかとは関係なく起きる。
夜中に暑くて目が覚めるのも、同じことが寝ているあいだに起きているのだと思う。だからこれは夏だけの話ではなく冬でも暑くて目が覚める。
少し違う暑さの話になるが、夏の暑さを我慢しすぎると交感神経が上がりすぎて眠れなくなるので注意がいる。これについては別の記事に詳しく書いた。
▷ 更年期に冷房を我慢しない|ホットフラッシュと眠れない夜が、たった1日で楽になった
寝不足が続くと始まる
今は毎晩目が覚めるのではなく、続くときとしばらく起きないときがある。
振り返ってみると始まるときはだいたい決まっていて寝不足が続いたあとだ。
ではなぜ寝不足になるのか。ひとつはいつもの寝る時間に眠れなくて、せっかくやって来た眠気を飛ばしてしまうときだ。
これはいつも寝ている時間の1〜2時間前からメラトニンが出て眠気がやってくる。その波を逃すと次の波までは寝つきにくくなるということらしい。やはり規則正しく生活するほうが眠りやすいということだ。
それと夜中についスマホを見てしまうときだ。時間を見るだけのつもりが、そのままSNSを見てしまう。
交感神経が高ぶっているときは思考も動いているので「あれ、なんだっけ」と頭に浮かんでしまうことがある。そこで調べはじめると、もう眠れない。
画面の光がメラトニンを抑えて脳が昼と錯覚することもあるが、専門家のなかには光よりも見ている中身の刺激のほうが大きいという人もいる。SNSや調べものは、まさにその中身のほうだ。
そしてこれを繰り返していると同じ時間に目が覚めるようになる。それはその時間に起きることを脳が習慣として覚えてしまうかららしい。
眠れない日が続くと夜中にホットフラッシュが起きやすくなって目が覚めてしまう。これにも理由があって、寝不足の翌日はストレスのホルモンが増え、自律神経もホルモンのバランスも乱れるので次の夜も症状が出やすくなる。この繰り返しに入ると抜けにくい。
だからこれは自律神経が関係し、交感神経が高ぶったままになっているときに起きている気がする。体を休ませるほうに切り替わらないまま夜になるので、寝ていても体が働き続けて熱が出ると私は思っている。
だとしたらやることは冷やすことだけではなく切り替えの練習をしておくことのほうが効く。私にとってそれが温冷浴だった。
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それでも足首だけは出さない
暑くて目が覚めたらまず布団をはぐと、汗をかいているのでそれだけで熱が引いていく。汗が乾くときに体の表面の熱を奪っていくからだ。足りないときはズボンもまくり上げる。
だいたいこれで収まるので起き上がったり冷房を強くしたりまではしない。
ただしどんなに暑くても足首だけは冷やさない。
足首が冷たくてたまらなくなるわけではない。ほんの少し冷えるだけだ。それなのに、なぜか眠りを妨げる。
調べてみて理由がわかった。人は手足から熱を逃がして深部体温を下げることで眠りに入る。足先や手先が体の中心より温かいほど寝つくまでの時間が短くなることが研究でわかっていて、足は眠るための放熱口のような働きをしている。
足首が冷えると血管が縮んでその放熱口が閉じてしまう。深部体温が下がらないから眠れない。冷たくてつらいから眠れないのではなく、眠るための仕組みが止まるから眠れないということだ。
だからレッグウォーマーのような薄い布一枚で足りる。温めるというより血管を縮ませないだけでいいからだ。それなのにあるとないとでは眠りに入る時がまるで違う。
普通のレッグウォーマーは寝ているあいだに脱げてしまうが足裏にひっかけるトレンカ型なら脱げない。締めつけもないのでつけたまま眠れる。もともとは冷え対策として使いはじめたものを今は暑い夜のためにも使っている。
▷ 更年期の始まりは、冷えと汗と眠れない夜だった|温泉とからだの記録
動悸があったころは一度目が覚めると眠れなかった
動悸がすると心臓を意識してしまう。意識してしまうと鼓動を数えてしまって、そのうち止まってしまうんじゃないかと怖くなる。
あのころは本当に怖かった。怖いと思うほど鼓動は速くなるので数えるのをやめられなくなる。
今から思えば怖くなるほど交感神経が高ぶってそれがまた動悸を呼んでいたので怖さと動悸がぐるぐる回っていた。
汗のあとは震えるほど冷えた
あのころが一番きつくて、ホットフラッシュが起きると汗が大量に出た。そしてそのあと体が冷えて寒さで震えていた。
理由はふたつあると思う。ひとつは大量の汗が乾くときに体の熱を持っていって深部体温まで下げてしまうこと。もうひとつは当時はそもそも芯が冷えていたことだ。
あのころはカイロを手放せなかった。もとから低いところへ汗で熱を奪われるので下がりすぎて震えが出るし、戻す力も弱かった。表面が冷えるだけなら気持ちいいが、芯まで下がると震えになる。
汗をかくのも嫌だったけれど本当につらかったのはそのあとに冷えることだった。
暑くて汗が出たのにそのあと寒くて震えている。自分の体なのに思いどおりにならなかった。
今は動悸がない。汗のあとも冷えない
あんなに怖かった動悸がいつのまにかなくなっている。動悸が減ったことでストレスも減ったと思う。
汗も同じで汗が出てもそのあと体が冷えなくなったので震えることはもうない。
芯の冷えも変わって去年はカイロを貼っていたのに今年は芯が冷えない。
▷ 更年期の冷えは変えられる|去年はカイロ、今年は芯が冷えない私の実感
残ったのは頭の熱さだけ
動悸は消えて汗のあとの冷えも消え、残ったのは頭の熱さだけだ。
頭の熱さが強くなったわけではない。ほかが消えた分、それだけがはっきり感じられるようになったのだと思う。
調べてみて納得した。ホットフラッシュは顔から始まって頭や胸へ広がる熱感と汗のことで、脈が速くなることもそこに含まれる。つまり頭の熱さはホットフラッシュそのものだ。
動悸も汗も、もとは同じところから出ていた。周りの症状が引いて中心だけが残っているということなのだと思う。
だとすると頭の熱さが消えるのは、ホットフラッシュそのものが起きなくなってからだ。そこはまだ先の話になる。
頭に熱がこもると暑くてクラクラする。
そして歩いているときよりも、じっとしているときにどっと汗が出る気がする。これは調べても理由が見つからなかったので、私の実感として書いておく。
更年期になってから頭が熱くなること自体に嫌悪感がある。
頭の熱は手と首から逃がす
クラクラしてきたら手や首を水で濡らすと、濡れたところが乾くときに熱を持っていく気化熱で楽になる。体を全部冷やさなくてもこれだけで変わる。
それとうちわで汗をあおぐ。汗が乾くのを助けるだけなので冷房を強くするより体の負担が少ない。
頭の暑さは今も残っているけれどのぼせそうになる前に対処するとひどくならない。やることは場所が変わっても同じでお風呂でも家でも外出先でも水で冷やすことを忘れない。
家や外では頭から水を浴びられないが手を冷やしたり頭にうちわで風を当てるだけで随分変わる。
▷ 暑い日は手と首を水で冷やす|更年期の夏はこまめに熱を逃がして過ごす
冷たいものを飲んで冷やすことはしない
ひとつだけ絶対にしないことがあって冷たいものを飲んで体の中から冷やすことだ。
暑いからと冷たい飲み物をとると深部体温まで下げてしまうので深部体温を冷やす選択は絶対にしない。
冷やすのは表面だけでよくて、手や首や頭の熱を逃がせば深部体温はそのままで楽になる。
▷ 深部体温が上がらない日の温冷浴|一瞬の水風呂と、三つの入り方
お風呂の中ではクラクラしない
意外に思われるかもしれないが暑い夏でも温泉に行くしお風呂の中ではクラクラしない。
理由ははっきりしている。湯船に浸かって頭に不快を感じる前に水風呂に行くからだ。頭に熱があると思ったときは水を頭からかぶる。
のぼせてからでは遅いのでのぼせる前に熱を抜く。これを繰り返していれば真夏のお風呂もしんどくならない。
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サウナはほとんど入らなくなった
昔はサウナにも入っていたが今は入っても塩サウナくらいだ。
入るのは娘と一緒にお風呂へ行って誘われたときくらい。入りたくて入るというよりお付き合いで入るという感じ。
今は湯の効能に期待しているので出来るだけお湯で温まりたい。
暑いのは終わっていない。でも中身が変わった
今も夜中に暑くて目が覚める事はある。でもしんどさや形は少しずつ変わってきたと思う
ひどかったころはずっとこのままだと思っていたけれど変わった。あのころの私に教えてあげたいくらいだ。
いま同じところにいる人に伝えたいのはそこで全部いっぺんには消えない。一つずつ。でも確実に消えていく。
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※これはきっぽ個人の体験をもとにした記録です。動悸や不眠が続くときは我慢せず婦人科や内科に相談してください。心臓の病気が隠れていることもあります。

