夫が仕事でいない休日だった。娘が「久しぶりにあがりゃんせに行きたい」と言うので、二人で行ってきた。
娘は温泉に1時間しか入っていられないが、私は3時間入る。
ふつうなら、どちらかが我慢することになる。でもここは、それぞれが好きなように過ごして帰れる場所だった。

- おごと温泉のすぐそばにある
- 長くお風呂に入れない人と行くのにぴったりの場所
- リクライニングが200席。漫画も飲み物もある
- その日の過ごし方
- 二つの自家源泉がある
- 外は源泉風呂と強めの炭酸泉
- 内湯は深め。ただしハーブ湯だけは浅い
- 熱い湯がない。全部40℃前後
- 水風呂が今までで一番よかった
- サウナは3種類ある
- 掲示を読んだら泉質が二つ書いてあった
- おごと温泉の旅館と同じお湯ではない
- 加水・加温・循環・消毒は分からなかった
- 岩盤浴が無料だと気づかなかった
- 無料の足湯とドクターフィッシュもあった
- ロッカーの100円は用意しなくていい
- 天下一品が運営している。でもラーメンはない
- 値段は高い。でも一日いるなら高くない
- 長く入れない人と行くならここがいい
- 施設データ
おごと温泉のすぐそばにある
あがりゃんせはおごと温泉のすぐそばにある。最寄り駅の名前がそのまま「JRおごと温泉駅」で、駅から無料の送迎バスが出ている。
朝9時台から夜22時台まで、1時間に1本から3本。比叡山坂本駅からのバスもある。車がなくても行ける。
おごと温泉は1200年ほど前に開かれたと伝わる温泉地だ。開いたのは最澄。比叡山に延暦寺を建てた平安時代のお坊さんで、ここはその比叡山のふもとにあたる。旅館が並ぶそのエリアに、あがりゃんせは建っている。
長くお風呂に入れない人と行くのにぴったりの場所
娘は長風呂が退屈らしい。「もう十分」と言って、いつも先に上がっていく。
ふつうの日帰り温泉だとこれが困る。お湯を出たらもうやることがないからだ。待たせていると思うと、こちらも落ち着かない。
あがりゃんせはお風呂を出たあとの時間が用意されている。休憩する場所と食べる場所がとにかく充実している。
リクライニングが200席。漫画も飲み物もある
琵琶湖が見えるテレビ付きのリクライニングチェアが200席ある。無料のマッサージチェアもある。
漫画もたくさん置いてある。席で飲み物が飲めるので、漫画を読みながらお酒やジュースを飲んでいる人がいたり、お昼寝を楽しんでいる人もいる。

食べるところも1階と2階にそれぞれあって、お酒を飲みながら楽しくおしゃべりしている人もいた。
その日の過ごし方
二人でこんなふうに過ごした。
- 娘は1時間でお風呂を上がってリクライニングで漫画タイム
- 私はあと2時間入ってそれから娘のところへ
- 合流して1時間休憩
- お昼ごはん
- 少しお昼寝。娘はまた漫画
- 私はもう一度お風呂
夫の夕食がいらない日なら、夕食も食べて帰ろうかと思うくらい一日ゆっくりできる。
二つの自家源泉がある
ここは自分の井戸を2本持っている。第一源泉が「美肌の湯」で内湯に、第二源泉が「大湖の復活」で外の露天に使われている。
どちらも少し緑がかったような色をしている。香りは若干する。ただ、どんな匂いかをうまく言葉にできなかった。
調べたら、炭酸泉は2010年から、第二源泉は2011年から始まったものだった。開業は2005年11月なので、あとから足されている。
外は源泉風呂と強めの炭酸泉
外には源泉風呂、源泉の一人湯、信楽焼のつぼ湯、寝ころび湯がある。
そして源泉の炭酸泉。ここの炭酸泉は強炭酸になっているので、すごく気持ちがいい。
あとで知ったのだが、炭酸泉の露天は女湯にあるものだった。男湯のほうは琵琶湖が見える露天になっているらしい。
ただこの炭酸は源泉のものではないと思う。分析書を見ると、湧いてくるお湯に含まれる遊離二酸化炭素は8.8mgしかない。炭酸泉と呼ぶには250mg以上が必要なので、まったく足りていない。
つまりあとから炭酸を加えて作った炭酸泉ということになる。花山温泉は2,631mgの天然の炭酸泉だったので、そこはまったく違う。
それでも気持ちよさは本物だった。作られたものでも、体は同じように反応する。
▷ 炭酸泉の話はこちら → 和歌山・花山温泉|関西最強の炭酸泉は、温まるのに頭がのぼせなかった
内湯は深め。ただしハーブ湯だけは浅い
内湯は第一源泉のお風呂だ。浅いハーブ湯、源泉ジェット風呂、日替わり湯、そして回遊風呂。
この日の日替わり湯はシルク湯で、細かい泡でシルクのような色になっていた。
ハーブ湯以外は深めで、特に回遊風呂は110センチ。身長157センチの私で、ちょうど胸の下あたりまで来る。
熱い湯がない。全部40℃前後
ここのお風呂は全体に40℃前後で、熱湯はない。
熱いお湯が好きな私には、そこは少し残念だった。でもその分いいこともあった。
水風呂から熱いお湯に戻るのがとても楽なのだ。熱い湯があると温度差が激しくなるので、間に外気浴をはさまないと体への負担が大きい。だから水から湯へすぐには入れないが40℃前後だとそのまま戻れる。
水風呂が今までで一番よかった
サウナには力を入れているようだった。サウナが3種類ある。
私はサウナに入らないので、そちらは分からない。でも水風呂が最高だった。
- 温度14.3℃
- 深さ80センチ(女湯。男湯は110センチ)
- 備長炭を使ったまろやかな水
この14.3℃で80センチという深さが、最高すぎた。14℃台はハマる気持ちよさだ。
今まで入ってきた水風呂の中で、ここが一番いいと思った。
▷ 私の水風呂の入り方 → 私の水風呂の入り方|温泉で体を芯まで冷やす温冷浴のやり方
▷ 冷たいのが苦手な人へ → 冷え性なのに水風呂?|冷え性の人が、どこから始めればいいか
サウナは3種類ある
入っていないので聞いた話になるが、高温サウナ(ロウリュあり)、塩サウナ(女性のみ)、外のバレルサウナの3つ。
バレルサウナは琵琶湖が見える場所にあって、すぐ横に15℃の大粒の冷水シャワーがあるそうだ。
▷ サウナが苦手な私のやり方 → 更年期の「整う」は温泉と水風呂で|サウナが苦手な50代がたどり着いた温冷浴のやり方
掲示を読んだら泉質が二つ書いてあった
いつものように掲示を読んだ。そこで不思議なことに気づいた。

令和2年の温泉分析書には、こう書いてある。
- 源泉名 雄琴天然温泉 美肌の湯
- 泉質 ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(低張性・弱アルカリ性・温泉)
- pH 7.74/源泉温度 35.8℃/湧出量 毎分120L(動力揚湯)
- 成分総計 1,097.9mg/kg/ラドン 13.5Bq/kg

ところが隣に掛かっている別表は平成18年のもので、同じ源泉名なのに泉質が「単純温泉」になっている。
14年で、泉質の名前が変わっていた。
理由を調べたら分かった。単純温泉は、溶けている成分が1,000mg未満のお湯のことだ。令和2年の分析では1,089.1mg。わずかに1,000mgを超えたので、単純温泉ではなくなった。
▷ 単純温泉のことはこちら → 単純温泉とは|「効能が少なそう」と思っていた私が、繰り返し入って気づいたこと
おごと温泉の旅館と同じお湯ではない
おごと温泉は、pH9.0のアルカリ性単純温泉だ。入ったあとに肌がつるつるする「美肌の湯」として知られている。
あがりゃんせは自分の井戸を2本持っていて、pHは7.74。おごと温泉の旅館と同じ場所にあっても、湧いている湯は別のものだ。
加水・加温・循環・消毒は分からなかった
4項目の掲示は見つけられなかった。公式サイトにも書かれていない。
源泉が35.8℃で、浴槽が40℃前後。だから加温はしていると思う。かけ流しではないだろうという印象だった。でも、これは私の推測にすぎない。
消毒のあるなしも分からなかった。次に行ったときに確かめる。

▷ 掲示の読み方はこちら → 源泉かけ流しの見分け方|19か所を自分で調べて分かったこと
岩盤浴が無料だと気づかなかった
これは書いておきたい。岩盤浴は大人なら入館料に含まれている。別に払うのはウェア代の300円だけだ。
私はそれを知らないまま帰ってきた。受付で聞かれたのは「岩盤浴はしますか」だけで無料だとは言われなかった。
たぶん同じ人はたくさんいると思う。「岩盤浴は別料金」と思い込んでいると聞かれた瞬間に「いいえ」と答えてしまう。
岩盤浴は5種類あるそうだ。次に行ったときの楽しみにする。
無料の足湯とドクターフィッシュもあった
外に無料の足湯があった。

館内には足の汚れを魚に食べてもらうドクターフィッシュのコーナーもあった。
どちらも見ただけで、入っていない。一日いても、まだ試していないものがある。
ロッカーの100円は用意しなくていい
ここのロッカーは100円が必要なタイプだ。
小銭を持っていなかったので「車に取りに行ってもいいですか」と聞いたら、鍵を両替機のようなものに当てると100円を貸してもらえると言われた。
そして「その100円は会計に入っているので、返ってきた小銭はこちらに返す必要はありません」とも。
近代的でびっくりした。でも、小銭の用意をしなくていいのは本当にありがたかった。

レシートを見たら、「立替金(現金)200円」としてちゃんと載っていた。二人分だ。
天下一品が運営している。でもラーメンはない
ここは天下一品が運営している施設だ。公式サイトにもそう書いてあるし、公衆浴場営業許可証の申請者も「株式会社天一食品商事」になっていた。隣には宿泊施設の「ことゆう」もあって、浴衣のまま回廊で行き来できる。
娘の楽しみのひとつが天下一品のラーメンだった。ところが行く前に自分で調べて、ここにラーメンはないと知ってしまう。ずいぶん残念がっていた。
でも他の食べ物はすごく充実している。この日はあまりガッツリもなあと思ってカレーうどんにしたのだが、お風呂でお腹が減ってご飯セットも付けた。娘も同じカレーうどんだった。

値段は高い。でも一日いるなら高くない
日曜だったので大人一人2,050円(入館料2,000円+入湯税50円)。

よその日帰り温泉より高い。ただ、この日は二人で食事も入れて7,160円。4時間以上いて、休憩所も岩盤浴も込みだと考えると、高くはないと思った。
ゆっくり長く過ごすなら、この値段でいい。1時間で出るつもりなら、たしかに高い。
長く入れない人と行くならここがいい
娘と私はお風呂の入り方がまったく違う。それでもこの日、二人ともちゃんと満足して帰ってきた。
お湯そのものは正直に言えば「これがすごい」というものではない。でも水風呂は今までで一番よかったし、炭酸泉も気持ちよかった。
そして、待たせなくていい。先に上がった人が退屈せずに待っていられる。それがこの施設の一番の値打ちだと思う。
▷ 同じ滋賀のお湯 → 滋賀・蒲生野の湯|地元のおばあちゃんに教わった、冷たいお風呂の入り方
施設データ
- 施設名:スパリゾート雄琴 あがりゃんせ(滋賀県大津市苗鹿三丁目9-5)
- 運営:株式会社天一食品商事(天下一品グループ)/開業 2005年11月
- 源泉:自家源泉2本。第一「美肌の湯」(内湯)/第二「大湖の復活」(露天)
- 泉質:含二酸化炭素ではなくナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(低張性・弱アルカリ性・温泉)
- pH:7.74(現地)/7.79(試験室)
- 源泉温度:35.8℃(気温27.5℃)/湧出量:毎分120L(動力揚湯)
- 成分総計:1,097.9mg/kg(溶存物質1,089.1mg)/蒸発残留物976mg/ラドン13.5Bq/kg
- 主な成分:ナトリウム313.2mg/塩素イオン386.2mg/炭酸水素イオン293.5mg/カルシウム32.4mg/メタけい酸36.9mg
- 色と匂い:少し緑がかった色。微黄色透明・微金属臭と分析書にある。香りは若干する
- 加水・加温・循環ろ過・消毒:未確認(掲示を見つけられなかった。公式サイトにも記載なし。源泉35.8℃で浴槽40℃前後なので加温はあると思う)
- 浴槽:外=源泉風呂・源泉の一人湯・つぼ湯(信楽焼)・寝ころび湯・炭酸泉(女湯)・ジェット・電気風呂/内=ハーブ湯(浅い)・源泉ジェット・日替わり湯・回遊風呂(8種のジェット)・パワー風呂
- 浴槽の深さ:回遊風呂110センチ。ハーブ湯は浅い
- 水風呂:14℃台・深さ80センチ(女湯)/110センチ(男湯)・備長炭使用
- サウナ:3種類(高温サウナ/塩サウナは女性のみ/バレルサウナ)。バレルサウナ横に15℃の冷水シャワー
- 岩盤浴:5種類。大人は入館料に込み。ウェア代300円のみ
- 料金:平日 大人1,650円(会員1,450円)/土日祝 大人2,050円(会員1,850円)/小人 平日800円・土日祝900円/3歳以下無料。2026年6月20日改定
- タオル:館内着・バスタオル・フェイスタオルは入館料に含まれる(手ぶらで行ける)
- ロッカー:100円必要。小銭がなくても鍵を機械に当てれば貸してもらえる(会計に立替金として計上)
- 支払い:現金と各種クレジットのみ。電子決済は使えない
- 営業:10:00〜深夜0:00(最終受付23:00)/年中無休(不定期にメンテナンス休業)
- アクセス:JRおごと温泉駅から無料送迎バス(比叡山坂本駅からも)。9時台〜22時台に1時間1〜3本
- その他:リクライニングチェア200席・漫画あり・無料マッサージチェア・大衆演劇・カラオケ・フィットネス・食事処3種(和食/焼肉/イタリアン)・館外に無料の足湯・館内にドクターフィッシュ・隣接の宿泊施設「ことゆう」と回廊でつながる
- 制限:入れ墨・ボディアート・泥酔の方は入館不可/16歳未満は保護者同伴/小学生以上との混浴は不可
- まだ確かめていないこと:4項目の掲示、岩盤浴、足湯、ドクターフィッシュ、サウナ3種
※2026年9月に行ったときのものです。料金や設備は変わることがあるので、おでかけ前に公式サイトでご確認ください。
※この記事はきっぽ個人の体験をもとにしています。温泉の感じ方には個人差があります。持病のある方は無理せず、心配な場合は医師にご相談ください。

