冬のある日、友達に「最近すごく冷える気がする。この冷えが溜まらないように気をつけて温泉に行ってるんだ」という話をした。そうしたら「冷えにはここの温泉が絶対効くから行ってきて」と教えてもらったのが尼崎の「つかしん天然温泉 湯の華廊(ゆのかろう)」だ。さっそく行ってみたら、たった一回でここのお風呂の良さがわかった。
夫のほっぺがピンク色にほてっていた
うちは夫婦で温泉に行くといつも3時間くらいかけてゆっくり楽しむ。湯の華廊に初めて行ったとき、お風呂上がりの夫のほっぺがピンク色にほてっていて驚いた。今までそんな顔色になったことがなかったからだ。本人に体感を聞いてみると「なんだかすごく温まった気がする」と言っていた。
私も同じでここのお湯はとてもよく温まる。しかも当日だけでなく2日くらいは温泉の熱が体に残っている感じがする。その数日は本当に体調がいいというか体が暖かいというか、独特の軽さがある。
茶色くて塩と鉄の気配がするお湯
ここのお湯は茶色くて塩っぽさと鉄っぽさがある。入りながらなんとなく有馬温泉の金の湯と同じような効能があるんじゃないかと思っていた。
あとで調べてみたらやっぱりそうだった。湯の華廊は地下1,001mから湧く源泉で鉄分を多く含むナトリウム-塩化物泉。空気に触れると濃い茶褐色に変わるお湯で「有馬温泉の金泉にそっくり」と紹介されている。成分もとても濃くて冷え性にも効能があるとのこと。友達の見立てはちゃんと当たっていた。
朝一番のあつ湯は膜が張っている
源泉をそのままかけ流した熱湯はかなり熱めで、足先を入れて「あっつ!」と言って入るのをやめる方も多い。このあつ湯は朝一番に行くと表面に膜を張ったようになっていることがある。誰もまだかき混ぜていない、いちばん濃いところに入れた気がして、すごく得をしたような気持ちになる。だから朝一番はつい楽しみに覗いてしまう。
いろんな温度のお風呂があってみんなそれぞれ長湯
お風呂は源泉熱湯のほかに露天岩風呂や源泉壺湯などいろいろな種類がある。サウナや水風呂も充実していて温度の違うお風呂がそろっているから、みんなそれぞれのスタイルで長湯を楽しんでいる。
常連のおばあちゃんたちもいて、露天風呂に腰まで浸かってゆっくりくつろいでいたり、ぬるい泡風呂に長く入っていたりする。思い思いに過ごしている姿を見るのもなんだか好きだ。
私の入り方は源泉熱湯と水風呂
私はここに行くと夏も冬も源泉熱湯と水風呂をメインに楽しむ。あつ湯に入ってから水風呂だ。
ここの水風呂は体感で18℃くらい。水風呂としてはとびきり冷たいわけではない。でも少し深めで立ってもお腹のあたりまで浸かるので、体がしっかり沈むぶん長く入っているとじわじわ芯まで冷えてくる。
だから上がったあとは急に動かず、水風呂のふちに座ってしばらくじっとしている。しっかり冷えたあとに急に動くとめまいを起こすことがあるからだ。これは体の仕組みで、水風呂で冷えると血管が縮んで血圧が上がり、お風呂から出ると体にかかっていた水圧が急になくなって血が下半身に溜まる。その分だけ脳に行く血が一瞬減って立ちくらみが起きやすくなるらしい。だから5分くらいはなるべく邪魔にならない場所でじっとしている。
そうやってあつ湯と水風呂、外気浴を繰り返す。途中で冷えが強くなりすぎたときは泡風呂でゆっくりしたり露天風呂であたたまったりすることもある。ここは温度差がしっかりあるから体にあまみ(赤いまだら模様)も出やすいし、けっこうハードに楽しめる。
濃いお湯だから無理はしない
ここのお湯は本当に濃い。だからなのかお風呂で倒れる方に実際に遭遇する。他の温泉では出会わないのにここではすでに数回見かけた。それくらい力のある、よく効くお湯なんだと思う。
濃いお湯はやっぱり特別だ。さらっとした温泉とちがって入っているあいだから体の芯にぐっと染みてくる感じがあるし、上がってからの温まりの続き方がまるで違う。よく効くぶん体への負担も大きいので、私はここでは「無理をしない」を特に意識している。温度差もしっかりあるのでなおさらだ。
そのうえで体調がよくてしっかりハードに入れた日は、体がとても元気になる。
なお強いめまいやふらつきは「ととのい」ではなく体調不良のサインのこともあるそうだ。気持ちのいい範囲で無理はしないこと。体調や持病に不安がある方は無理をせず、心配なときは医師に相談してほしい。
塩と鉄のお湯を見つけると期待してしまう
ここが自分に合うとわかってからは、塩分と鉄分が含まれているお湯を見つけるとつい期待してしまう。
泉質の合う・合わないは体質によるみたいだ。冷え性には塩分が肌に膜を作って熱を逃しにくくする塩化物泉が向いていると言われていて、まさに私はそれ。ただ「合う」と感じるかどうかは温まり方や湯ざわりといった体感が大きい。
だから自分に合うお風呂が見つかったら、その泉質を覚えておくといい。次に似た泉質のお湯に入ったとき体感を比べてみると、自分に合うものがだんだんはっきりしてくるし、いろんな泉質を知るのにも役立つ。
駐車場は「湯の華廊の横」がわかりやすい
湯の華廊はグンゼタウンつかしんという大きなショッピングセンターの中にあるので、初めてだと駐車場がわかりにくい。グンゼタウンの中に停めてしまうと、そこからけっこう歩くことになるし、グンゼタウンに入るガレージは混んでいることも多い。だから私は、湯の華廊の横にある専用駐車場に停めるようにしている。こっちのほうがずっと近くて楽だ。


この湯の華廊横の駐車場は、お風呂に入れば4時間無料になる。去年までは5時間だった気がしていたのだけど、調べてみたら、入浴で4時間、別館の岩盤浴(癒し蔵)まで利用すると5時間無料になるそうだ。私の記憶は、別館まで使った日のものだったのかもしれない。グンゼタウン側の駐車場が同じ割引になるかどうかは、私は使っていないのでわからない。

入り口の前に、無料の足湯
湯の華廊の入り口の前には、無料で入れる足湯コーナーがある。ここのお湯の色を見てもらえると、この温泉のすごさが少し伝わると思う。

赤茶けた、にごったお湯。有馬温泉の金泉によく似た色をしている。成分の系統も有馬の金泉に近いと言われていて、足を浸けるだけでもじんわり温まる。お風呂に入る前に、ここで色を見ておくと、中のお湯への期待がふくらむ。
料金は後払い、下駄箱のキーで精算

湯の華廊は、料金が後払いなのが便利だ。下駄箱のキーがそのまま精算キーになっていて、帰りにまとめて払うことができる。

更衣室にある自販機の飲み物も、このキーで買える。手ぶらで館内をまわれるので、いちいち財布を出さなくていいのが気楽だ。
最後の精算は靴箱のキーを自動精算機にあてる方式で、現金のほかクレジットカードも使える。自動精算機で使えるのは暗証番号で払うクレジットだけなので、サインが要るクレジットやQRコード決済、電子マネーはフロントでの精算になる。
なお脱衣所のロッカーの鍵は、この下駄箱のキーとは別にある。

お風呂から飛行機が見える。飛行機の見える公園も
湯の華廊は伊丹空港(大阪国際空港)の近くにあるので、お風呂に入っていても飛行機が見えたり、飛び立つ音が聞こえたりする。飛行機好きの夫は、それもうれしいようだ。

その夫が、湯の華廊に来ると必ず行きたがる公園がある。伊丹空港の飛行機が離着陸する様子を、間近で見られる公園だ。今よくいくのは「エア・フロント・オアシス下河原」。

このほかにも、飛行機の見える公園は何か所かある。場所によって、着陸が近くで見られたり、飛び立つところが見えたり、飛んでいる姿が近くで見られたりと、見え方が違うので、好みで選ぶといい。子どもを遊ばせる遊具のある公園もある。
▷ エア・フロント・オアシス下河原(伊丹市公式)
▷ 伊丹スカイパーク(滑走路の真横・大型遊具あり)
▷ 豊中つばさ公園 ma-zika(飛行機が間近に見える新しい公園)
どこも夜はライトアップされて、遅い時間でも人が多い。私がいくエア・フロント・オアシス下河原は駐車場が無料だ(ほかの公園はわからない)。子ども連れからカップル、時刻表を見ながら盛り上がっている大人まで、夜もにぎやかだった。
帰りは「伊丹公設市場」で買い物

湯の華廊のあと、私が必ず寄る買い物場所が伊丹公設市場だ。野菜も魚も肉も、見て買って帰れる。魚は、野菜が売っている建物の隣で売っている。野菜と肉は同じ建物にあって、国産のお肉が手に入るのがうれしい。
よく買うのは、国産豚肉のミンチと、牛ホルモン。国産豚は売っている店もあるけれど、ミンチはなかなかないので、ここで買って冷凍しておく。我が家は豚肉100%のハンバーグが好きなのだ。ホルモンも、国産牛のものはなかなか売っていないので、ここで買う。やっぱり国産牛のホルモンは、海外のものよりおいしい。
季節の野菜がたくさんあるのはもちろん、切り花が豊富なのもうれしい。我が家は玄関に花を飾るようにしているので、玄関用の花も一緒に買う。暑い季節はすぐ花がだめになってしまうから、枝もの(木もの)が売っているのもありがたい。
買い物や運動のついでにも
湯の華廊はグンゼタウンつかしんという大きなショッピングセンターの中にある。だから運動のあとの人や買い物のあとの人もふらっと寄っていく。日常のなかでこんなに本格的なお湯に入れるのはぜいたくだなと思う。
温泉地に連泊して日帰り温泉をはしごするのが、私のお気に入りのスタイルだ。豪華な宿に泊まり続けるより、近くのビジネスホテルに素泊まりして昼間は気になるお湯を巡るほうが、体にもお財布にもやさしい。湯の華廊を拠点に楽しむなら、尼崎や大阪のビジネスホテルが便利です。
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連泊とビジネスホテルを使った温泉巡りのまとめは、こちらの記事に書いています。
施設情報:つかしん天然温泉 湯の華廊(兵庫県尼崎市)
泉質:ナトリウム-塩化物泉(鉄分を多く含む・茶褐色/有馬の金泉に近いタイプ)。冷え性・神経痛・筋肉痛など。源泉48℃前後。グンゼタウンつかしん内にあり、買い物や運動のついでにも立ち寄れる。
※この記事は個人の体験・感想をもとにしています。お湯の感じ方には個人差があり、医療的な効果を保証するものではありません。
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タオルの色に感心した

ここで買ったタオルを見て、あ、と思った。
薄いオレンジ色なのだ。ここのお湯の色に、とても近い。
鉄の入ったお湯は、白いタオルを茶色く染めてしまうことがある。鉄が酸化して、繊維に残るからだ。うちにも、温泉で使ってうっすら色がついたタオルがある。
白いタオルなら、その色移りが目立つ。でもお湯の色に近い色なら、目立たない。
そこまで考えて選んだ色なのかもしれない、と思った。濃いお湯を出している施設ならではの心配りに見えて、少し嬉しくなった。
施設データ
- 泉質:ナトリウム-塩化物温泉(高張性・中性・高温泉)。源泉名は「つかしん温泉 千一の湯」で、地下1,001メートルから湧いている。源泉温度48.1℃
- 似ているお湯:塩化物泉に鉄が入った茶褐色のお湯で、有馬の金泉に近い系統。蒲田の黒湯や六甲おとめ塚とは別のタイプで、あちらは炭酸水素塩が混ざる。ここは塩と鉄なので、塩の膜で熱を逃がさない保温力の高さが特徴
- 色:茶褐色。濁っている
- 香り:鉄っぽい香りがある
- かけ流し:露天の源泉岩風呂と源泉壺湯が、源泉をそのままかけ流し。ほかの浴槽は循環と思われる
- 加水・加温・循環ろ過・消毒:公式に記載なし(未確認)。源泉が48.1℃と高いので、かけ流しの浴槽でどう温度を下げているかは分からない
- 浴槽:露天=源泉岩風呂・源泉壺湯・白湯・高温風呂・寝湯/内風呂=立ち湯・エステバス・ジェットバス・座り湯・高炭酸泉・水風呂
- 水風呂:水深80〜110センチと紹介されていて、かなり深い。温度は16℃とあるが、私の体感は18℃くらい。深いのでお腹までしっかり浸かり、そのぶん冷え方が強い
- サウナ:4種類(ミストサウナの霞浴・塩サウナ・ロッキーサウナ・スタジアムサウナ)
- 浴槽の深さ:立ち湯以外は未確認
- 料金:大人(中学生以上)は平日 一般950円・会員900円/土日祝 一般980円・会員930円/特日 一般1,080円・会員1,030円。小人(4歳以上)は450〜530円、3歳以下は無料。別館「癒し蔵」を使うと差額が加算される(平日 一般+620円/土日祝 一般+670円/特日 一般+720円)。「特日」はゴールデンウィーク・お盆・年末年始のことで、土日祝の料金に100円が足される(別館は50円。小人は土日祝の料金のまま)
- 営業時間:本館は午前10時〜午前0時(最終受付 午後11時)。別館「癒し蔵」は午前10時〜午後11時(最終受付 午後10時)
- 休館日:決まった定休日はない。メンテナンスに合わせて休館するので、行く前に公式サイトのお知らせで確認を
- アメニティ:シャンプー・リンス・ボディソープ・洗顔料の備え付けがある。ドライヤーもあり、その周りに化粧水などのスキンケア用品も置いてある。手ぶらで行ける
- 駐車場:湯の華廊の隣に専用駐車場が90台。つかしんの駐車場(2,000台)も使えて、5時間まで無料
- 犬:不可(ショッピングセンターの中)
※2026年8月に調べたものです。料金や設備は変わることがあるので、おでかけ前に公式サイトでご確認ください。「未確認」は、次に行ったときに現地で確かめます。

