記事内に広告が含まれることがあります。

更年期の冷えは変えられる|去年はカイロ、今年は芯が冷えない私の実感

冬の手洗い場で、冷たい水を手にかけて洗っている様子のイラスト からだと暮らし

冷え性は、生まれつきで一生ものだと思っていた。でも最近、そうでもないのかもしれないと感じている。私の体は、この数年で少しずつ変わってきた。今日はそんな、冷えと私の話をしたい。

かじかむ手は、冷たい水で温めていた

私が学生の頃は、まだ学校に冷暖房がある時代ではなかった。夏は窓を開ける、冬は小さなストーブが一つ。今では考えられないけれど、当時は今よりも暑さがマシだったのか、それで倒れる人もいなかった。

つらかったのは冬だ。じっと授業を受けていると、手がかじかんでくる。我慢できないくらい寒くなると、私はいつも勇気を出して冷たい水で手を洗いに行っていた。冷たい水にわざわざ手を入れるなんて、と思うかもしれない。でも、しばらくすると手がじんわり温かくなるのを、私は知っていた。

冷たい刺激で一度きゅっと縮んだ血管が、そのあと反動で開いて血がめぐる。今ならそういう仕組みだと分かるけれど、当時はただ「こうすると温かくなる」と体で覚えていた。

同じことをしても、温まらない子がいた

あるとき、隣の席のクラスメートに「寒い。耐えられないから、勇気を出して手を洗ってくる」と言ったら、「どういう意味?」とすごく驚かれた。「我慢して冷たい水で手を洗うと、反射で温かくなるから」と言って、実際に洗って温まった手を触ってもらった。

彼女は「知らなかった」と言って同じように手を洗いに行った。ところが、いつまで経っても彼女の手は温かくならなかった。同じことをしても温まる人と温まらない人がいる。子どもながらに不思議だなあと思った。

このクラスメートとは夏に数人でキャンプに行ったこともある。その夜、彼女の隣で寝ていたら夜中に自分のふくらはぎへすごく冷たいものが触れて飛び上がった。幽霊に足をつかまれたのかと思うくらい冷たくて、目が覚めたのだ。確認すると彼女の足の裏が私のふくらはぎにぴったりくっついていた。

あとで聞いたら「寝ている間に、温かいものを探してくっつけちゃったんだね、ごめんね」と。私は眠くなると足は温かくなるものだと思っていたのですごく驚いた。世の中には、眠っても足が氷のように冷たいままの人がいる。冷えにこんなに個人差があるのだと、このとき初めて知った。

今思えば、私は子どもの頃から「冷たい刺激で温まれる体」だったのだと思う。それがいいことなのか、たまたまなのかは分からないけれど。

あの反応には、名前がついていた

記事を書くのに調べていて、この温まり方に名前がついていることを知った。

寒冷血管拡張反応(かんれいけっかんかくちょうはんのう)という。英語の頭文字をとってCIVDとも呼ばれる。

冷たいところに手足を入れると、まず血管が縮む。ところが冷たい水に入れたまましばらくすると、今度は逆に血管が開いて、指先の温度が上がってくる。浸けている間に、下がったり上がったりを繰り返す。

縮んだままだと凍傷になってしまうので、体が自分を守るために開いているのだと考えられている。

学生のころ私が体で覚えていたのは、これだった。

出方には、やっぱり個人差がある

調べていて、あの子のことを思い出した。

この反応の出方は、人によって違う。血管のしなやかさが「どれくらいで開き始めるか」に、血管の反応の強さが「どれくらい開くか」に関わっているらしい。

そしていちばん大きいのは、体全体が温まっているかどうかだった。

体の芯と皮膚が温かいほど、この反応は強く出る。逆に体全体が冷えていると、体は中心を守ろうとして末端の血管を開いてくれない。

あのとき手が温まらなかった子は、もともと体の芯が冷えていたのかもしれない。眠っても足が氷のように冷たかったくらいだから。

そしてこれは、私が温泉でずっと守っていることと同じだった。水風呂の前に、しっかり温まる。体が温まっていないうちに冷やしても、ただ寒いだけで終わる。理由は、ここにあったのだ。

そして、鍛えられるものだった

ここがいちばん驚いた。

寒冷血管拡張反応は、訓練で強くなる。

繰り返し冷たい刺激を受けている人、寒い土地で育った人、運動を続けている人は、反応が早く出て、血の流れも多くなるという報告がある。

つまり「冷たい水で温まる体」は、生まれつきだけで決まるものではない。

私が子どものころからこの反応を持っていたのは、たまたまだったのかもしれない。でも今、水シャワーと温冷浴を続けていることは、この反応を鍛えていることになる。

この記事のタイトルに「冷えは変えられる」と書いたのは、私の実感からだった。その実感には、こういう裏づけがあったのだ。

去年の夏はカイロ、今年は芯が冷えない

そんな私でも、更年期に入ってから、冷えに悩まされるようになった。

去年の夏なんて、外は暑いのに体の芯が冷えて、カイロを貼って過ごしていた日もあった。夏にカイロ。当時のことは前にも書いた。

▷ 去年の記録はこちら → 月に3〜5回、日帰り温泉に通うようになった|元気なおばあさんたちに教わったこと

ところが今年は様子が違う。交感神経を上げすぎないように、なるべく涼しい部屋にいるようにしているのだけれど去年のような体の芯の冷えを感じていない。涼しい部屋で立ちっぱなしだと足がむくんだり足先が冷えたりはするけれど、あの「芯から冷える」感覚がない。

これは、冷えがずいぶんマシになってきたということなのだろうか。それとも、基礎体温が少し上がって、寒さを感じにくくなっているのか。正直、はっきりとは分からない。今度、朝の基礎体温を何日か測ってみようと思う。数字で見えたら、また書きたい。

水シャワーだけの日も、足の冷えはマシになる

今も私は、ぬるめのお湯に浸かってから水シャワー、という流れを続けている。ただ、時間がない日は、湯船に浸かる時間がなくて、水シャワーだけでお風呂を済ませてしまうこともある。

面白いのは、足は冷えているのに、水シャワーだけで済ませても冷えがひどくならないこと。それどころか、水シャワーのあとのほうが、足の冷たさがマシになっている。冷たい水で縮んだ血管が、反動でめぐる——学生時代に手を洗っていたのと、たぶん同じことが起きているのだと思う。

何度も書いているけれど、私が水シャワーだけでお風呂を済ませられるのは、長年ずっと水シャワーを浴びてきたことと、温泉でハードに温冷浴をやってきたからだと思っている。急に真似をすると体を冷やすので、これは少しずつ慣らした結果だ。

▷ 水シャワーに慣れていった話 → 冬の朝、水シャワーを浴び続けたら寒さに強くなった話|自律神経とヒートショック

▷ 家でやっている温冷浴の流れ → 温泉に行けない日の温冷浴|家のお風呂と水シャワーで、自律神経を毎日整える

むくみには、毛管運動と足つぼマット

冷えはマシになってきたけれど、むくみのほうは、それほど簡単にはいかない。立ち仕事なので、夕方には足がぱんぱんになる。そんなとき私がやっているのが、寝転がって、両手両足を上に上げて、細かくぶるぶると震わせる体操だ。

私はずっとこれを「金魚体操」だと思っていた。でも記事を書くのに調べてみたら、これは「毛管運動(もうかんうんどう)」という別の体操だった。背骨を左右にうねらせるのが金魚運動で、手足を上げて震わせるのが毛管運動。どちらも昔からある健康法(西式健康法)のもので、名前を取り違えていたのだ。ずっと勘違いしていて、ちょっと笑ってしまった。

毛管運動は、手足を上げて震わせることで末端の血のめぐりを助ける、と言われている。疲れているときでも、寝たままできて体力を使わないのがありがたい。だから、むくみがひどい日は、横になってこれをやる。

それから、足つぼマットを裸足で踏むのもいい。むくんでいるときは、この刺激が気持ちよくて、踏んで足を動かしているうちに少しずつマシになっていく気がする。調べてみたら、足裏を刺激すると血行が良くなって、ふくらはぎのポンプも働きやすくなるので、むくみ対策になるそうだ。私の体感は、あながち気のせいでもなかったらしい。

🦶 ちなみに足つぼマットにはいろいろなサイズがあって、私が使っているのは直径35cmの丸いタイプ。小さめなので置き場所に困らず、思い立ったらすぐ踏めます:楽天市場で足つぼマットを見る

冷えは、変えられるのかもしれない

更年期の症状は、まだまだたくさんある。でも、去年よりはずいぶんマシになっている。

冷たい水で手が温まる子と、温まらない子。眠っても足が氷のように冷たいままの人。冷えには確かに個人差があるけれど、それは一生変わらない固定のものではないと今は思う。私自身、更年期で冷えに悩んで、それでも去年より今年少しずつ楽になっている。体は、続けたことをちゃんと覚えていく。

もし今は温まらないほうでも、体は変わっていける。私は自分の体でそう感じている。

※冷えやむくみがひどい・長く続くときは、甲状腺や心臓、腎臓、血管の病気が隠れていることもあります。我慢せず医療機関に相談してください。水シャワーや温冷浴、体操は、あくまで私の体験です。持病のある方は、始める前にかかりつけ医に相談を。

← 前の記事:温泉で足首を見ていて気づいた足の話|立ち仕事のむくみと、丸五の足袋シューズ

→ 次の記事:暑い日は手と首を水で冷やす|更年期の夏はこまめに熱を逃がして過ごす

タイトルとURLをコピーしました