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眠れなかった私に友人がくれたハーブティー|更年期の夜と、自分用のブレンド

からだと暮らし

更年期の初め頃、眠りの質がひどく落ちた時期があった。夜中に何度も目が覚めて、そのせいで昼間に元気が出ない。そんな話を友人にしたら「更年期にハーブティーを飲む人も多いみたいだから、一度試してみて」と言って、リラックス用のお茶を渡してくれた。

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正直に言うと、渡されたときは「ハーブティーで眠れるわけがない」と思っていた。もし知らない人がくれたなら、たぶん飲まなかったと思う。でも心配してくれた友人からだったので、半信半疑ながら言われた通りに飲んでみることにした。

ドイツではハーブが薬のように扱われる

あとで知ったのだけれど、ハーブティーは日本と海外でずいぶんイメージが違うらしい。ドイツではハーブが薬のように処方されることもあるそうで、ハーブ先進国と呼ばれている。

その源にいるのが、ヒルデガルト・フォン・ビンゲンという12世紀ドイツの修道女だ。神秘家であり作曲家であり薬草学者でもあった人で「ハーブ療法の母」と呼ばれている。50歳を過ぎてから書いた『フィジカ(自然学)』では薬草230種と樹木63種を解説していて、それが今も生かされているという。

日本だと「ハーブティー=おしゃれなお茶」というイメージが強いけれど、向こうでは何百年も続く暮らしの知恵なのだ。そう知ってから、私のハーブティーへの見方は少し変わった。

友人に教わった飲み方

友人が教えてくれた飲み方はこうだった。熱湯で3分ほどしっかり抽出する。寝る前にゆっくり飲んで、そのまま布団に入る。これを繰り返すのがいい、と。

「本当は自分に合ったものを作ってもらうのがいいけれど、とりあえずは一般的なものを試してみて」とも言われた。

葉っぱの味じゃなかった

その頃の私のハーブティーのイメージは、正直「お茶ではなくて葉っぱの味」だった。おいしいと言えばおいしいけれど、お茶を飲むほうが断然おいしい。そのくらいの認識だったので、最初は本当に渋々といった飲み方だった。

でも驚いた。友人がくれたハーブティーは、ちゃんとお茶の味がしたのだ。葉っぱの味というような荒い感じではなく、ちゃんと飲み物として成り立っている味。「ハーブティーってこんなにおいしかったっけ?」と思った。

友人に言うと「そうなの。ここのは本当においしいの。ここのを飲んだら、よそのは飲めなくなるよ」と笑っていた。

布団の中で飲むと、体が温まってくる

私は寝る直前に、布団の中でコップ一杯を飲んでいた。濃めにしっかり抽出したものを、ゆっくり。そうすると体が温まってリラックスしてくるのがわかる。飲み終わってそのまま寝ると、確かに眠れる気がした。

今思うと、あたたかいハーブティーを飲むことで副交感神経が働いてくれるのかもしれない。そのスイッチが入ることと、ハーブの成分がプラスされて、いい方向に働いてくれるのかもしれない。

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自分用のハーブティーを作ってもらった

気持ちが楽になったので、自分に合うものを作ってもらいたいと思って、そのハーブティーを作っている滋賀のオーガニックハーブセンターへ行くことにした。

お店ではまずカルテを作ってもらって、じっくり話を聞いてもらう。どんな風に眠れないのか、体調はどうか、年齢やアレルギー、ハーブの好き嫌いまで。いろんな話をしてから作ってもらう。私は更年期からの睡眠の質の低下だろうということで、更年期にいい素材で作ってもらった。

そのときに「夜用のハーブティーは夜にしか飲まないこと」「しっかり抽出してから飲むこと」なども教えてもらった。

当時はいろいろなことを試していたので、実際に何が良く効いたのかと言われると断定はできない。それでも、ハーブティーを飲むことでリラックスして体が温まってくる感覚は確かにあって、それが安眠につながったように思う。

この後、ハーブティーを処方してもらっているという人にも何人か出会った。意外とみんな、自分用に作ってもらって飲んでいるんだなと思った。

漢方は30分、ハーブは数分。なぜ?

カルテを作ってもらっているとき、私は好奇心が抑えられなくなった。これは私の悪い癖で、気になったことを飲み込んでおけない。

頭に浮かんでいたのは、漢方のこと。漢方は30分も煮出さないと効かないと聞く。それなのにハーブティーはたった数分でいいなんて、そんな短い時間で成分が出てくるものなの? もしかして眉唾では……。

お店の方に向かってこれは失礼だ、とわかってはいる。でも聞かずに帰るという選択肢は、私には存在しない。「あの、こんなこと聞いてすみません」と前置きを二回くらい重ねて、それでも結局しっかり聞いてしまった。今思い出しても、なかなか図々しいお客である。

そうしたら、まったく動じることなく、すらすらーっと答えが返ってきた。漢方で使うのは木の皮や根という硬いものが多いから、よく煮出さないと成分が出てこない。でもハーブティーで使うのは葉や花という薄いもの。だから数分で出てくるのだと。

なるほど、と思った。素人の疑問にちゃんと答えが返ってくると、それだけで信頼できる。

自分で育てたハーブだから香りが違う

ここではオーガニックで、ハーブを自分たちで育てている。この「自分で育てたものを使う」ことも、おいしさの秘訣らしい。

海外からやってくるものは、採取してから時間が経ちすぎたり、保管の問題で香りが抜けてしまったりする。自分で育てたものならすぐに使えるので、香りに大きな差が出るのだそうだ。あの「ちゃんとお茶の味がする」の理由は、たぶんここにあったのだと思う。

同世代の店主さんからもらうパワー

このお店の店主さんは山本真理さんという方で、私とほぼ同世代。植物療法士で調香師でもある。パリのサロンでエステティシャンとして働いたあと、ハーブとアロマのスクールや輸入の会社を立ち上げて、オーガニック農法を学び、滋賀に移住してハーブを育てている。

穏やかで温かい雰囲気の方なので、会って喋っているだけですごく元気をもらえる。そして同世代の女性が活躍されている姿を見るだけでも、パワーをもらえる。私はハーブティーのファンになり、それを作っている店主さんのファンにもなった。

合同会社Organic herb center(公式サイト)

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山本さんは『あした、ハーブを植えよう ―植物のチカラで家族を守る―』という本も出されています。ハーブをお茶にしたり料理に使ったり、暮らしの中で使う方法が書かれた本です。ハーブに興味が出てきた方に。

あした、ハーブを植えよう(Amazon)楽天市場

「更年期にいいよ」と言ったら、みんな飲み始めた

ハーブティーでかなり楽になった気がしたので、私は周りに「更年期にいいよ」と言っていた。そうしたら、けっこうな人がここでハーブティーを作ってもらって飲むようになった。

みんなそれだけ悩みがあるのだと思う。そしてどの人も「良かった」と言って飲み続けているので、何か感じるものがあるのだろう。

私も今でも、眠れないときや気が立っているときは、飲んでから寝るようにしている。朝に元気が出ないときは、朝用に処方してもらったものを飲んでから仕事をしたりする。夜用と朝用を使い分けられるのも、自分用に作ってもらったからこそだ。

もし自分に合うものを作ってもらうのが難しければ、市販のリラックス系のハーブティーから試してみるのもいいと思う。私も最初は友人がくれた一般的なものから始めた。

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※ハーブティーは薬ではありません。効果の感じ方は人それぞれです。妊娠中・授乳中の方、持病があって薬を飲んでいる方は、ハーブによって合わないものもあるので、必ず医師や薬剤師に相談してください。眠れない状態が続くときは、我慢せず婦人科や心療内科で相談を。

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