前の記事で書いた玉造温泉。
あの時の私はなぜ体が楽になったのか理由はわかりませんでした。
温泉に入ると体が軽くなる。
でもそれがどうしてなのかはまではまだ考えられず、体を温めたい、温めれば楽になるとただそれだけを考えていました。
でもある日、温泉について調べていると入浴には温める以外の作用があることを知りました。
温熱・水圧・浮力
当時その中で特に気になったのが水圧という言葉でした。
お風呂の健康効果は大きく温熱・水圧・浮力の3つ
先ほども書いたように、入浴には大きく体に働く3つの作用があると言われています。
温熱は体を温める作用。
これは誰でも想像しやすいと思います。
でも残りの2つ、水圧と浮力はあまり意識したことがありませんでした。
私が最初に戸惑ったのは「水圧がかかるのになぜ体がかるくなるの?」という事です。
表面的には理解できるのですがしっかり言葉で説明できるほど理解ができていませんでした。
水圧作用(血液や体液の循環を助ける)
水の中に入ると体は水の重さによる圧力がかかります。
これを水圧といいます。
水圧は水の深さで決まり、深いほど強くなります。
例えばお風呂に入ると胸、お腹、足と下にいくほど強く圧力がかかります。
この圧力によって血液や体液が押し戻され全身の血液やリンパが効率よく循環します。
浮力作用(体重が軽くなる)
一方で水の中では体が軽くなります。
これが浮力です。
人は水の中に入ると体重の大部分が水に支えられます。
首まで浸かった場合、体重は約10分の1ほどになるとも言われています。
そのため関節、腰、筋肉にかかる負担が軽くなります。
水圧と浮力の違いは体にかかる方向
水の中では体が押されている(水圧)、体が軽くなる(浮力)という2つのことが同時に起きています。
水圧と浮力がわかりにくいのは水の中では体にかかる力が2種類あるからです。
ひとつは縦の圧、もうひとつは横の圧です。
まず普段、私たちが感じているのは縦の圧です。
地面に立っているとき体重は下にかかります。
足や膝、腰が体重を支えています。
これは重力による上から下への圧力です。
ところが水の中に入るとこの縦の圧が軽くなります。
水が体を支えるため体重の多くが水に預けられるからです。
これが浮力です。
一方で水の中では体の周りから押される力が生まれます。
足、お腹、胸と体の周りから均一にかかる圧力です。
これが水圧です。
水の中では縦の圧と横の圧がある
つまり水の中では縦の圧(体重)は軽くなる、横の圧(水圧)は体にかかるという状態になります。
この2つが同時に起きているため水の中では体が軽く感じるのに、体に圧がかかるような感覚になるのです。
私は体感では理解していても言葉でうまく説明ができない状態だったので言語化できたことで今回しっかりと理解することができました。
水圧はお風呂の深さで大きく変わる
もっと詳しく書くと水圧は水の深さで変わります。
普通の魚は深海では暮らせないし、人も深海の水圧には耐えられないなどは子供の頃に習い当たり前に知っていることだと思います。
お風呂の深さでも水圧の影響は変わってきます。
家庭のお風呂の深さは大体50センチ前後。
一方温泉の浴槽はもう少し深いことが多く、立って入るお風呂になると100センチを超えるものもあります。
昔のお風呂は今より深かった
昔の日本のお風呂は今より深い浴槽でした。
箱型で体育座りをして肩までしっかり浸かるような深さでした。
今のお風呂は横になったり半身浴がしやすいように浅めの浴槽が多くなっています。
箱型の深いお風呂は跨いで入るのが大変だったりするので、久しぶりに深い浴槽に入ると「入りにくなぁ」と感じるくらい浅い浴槽は便利な作りになっています。
つまり昔のお風呂は今よりも入りにくく、体にも水圧がかかるお風呂だったという事になります。
温泉は昔のお風呂の深さに近い
温泉に入るようになり温泉の浴槽が深いと感じ、温泉は昔のお風呂の深さに近そうだと思いました。
それから温泉に行くと浴槽の深さを見るようになりました。
今までは露天風呂の方にはいり、室内のお風呂にはあまり入りませんでした。
源泉かけ流しの温泉に行っても大抵は中のお風呂は普通のお湯の事が多かったからです。
立ち風呂(110cm)は水圧が強い
ある温泉で室内の浴槽を見ていた時にふと「そういえば立って入るお風呂があるなぁ」と気づきました。
ただ立って入る所もあればジェット風呂になっている所もあります。
深さを見るとだいた110センチほど。
「これってどれくらいの水圧なんだろう」
そんな疑問がふと浮かび、調べてみると深さ110cmの立ち風呂では手のひらの広さに約11キロの重さで水が押すんだそうです。
それは家庭のお風呂の約2倍の水圧です。
体重は水に支えられて軽くなるのに体の周りからは優しく押される。
そのため血液の循環が押し戻され、呼吸や姿勢の筋肉も自然と働き、呼吸の負荷も少し増えるのでただ立っているだけでも「水の中の軽い運動」のような状態になります。
温泉を見る目が少し変わった
それまでの私は「温泉=体を温める場所」と思っていました。
でも温熱、水圧、浮力とこの3つを考えるようになってから温泉に入るときの見方が変わりました。
温泉はただ温まるだけの場所ではなく、体に色々な働きかけをしている場所なのかもしれないと。
この後まだまだ温泉効果について感じて考えるのですが、次回はその頃に訪れた温泉を紹介してみようと思います。
まだ泉質の効能などはわかていませんでしたが源泉かけ流しを意識して探していました。
今振り返っても良い温泉が多いので、お近くの方は実際に浸かってみると心地よくてハマるかもしれません。
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