すごく懐かしいことを思い出した。まだ子どもが小さかった、20年ほど前の話。
伊豆のほうに人に会いに行く用事があって、家族で旅行も兼ねて出かけた。
子どもが小さいころは、旅館だと「静かにしなさい」と叱らないといけないことがある。でも休みの日くらいは叱りたくないし、思いっきり遊ばせたい。だから我が家は、週末に出かけるのは、キャンプ場やコテージなど自然のなかが多かった。この選び方が、親も子もいちばん楽だった。
子連れ・犬連れで探して、見つけた場所
このときも、キャンプ場かロッジ・コテージで探していた。愛犬も一緒だったので探すのにずいぶん苦労したけれど、面白いところを見つけた。それが「河津七滝(かわづななだる)オートキャンプ場」のクアコテージだ。
子連れで多少さわいでも迷惑がかかりにくいし、料金も安い。それでここに泊まることにした。(宿泊施設はすべてペットOK。犬は1匹1泊330円で、大型犬にも対応している。)
天城峠のグネグネ道を、歌いながら
キャンプ場があるのは、天城峠のあたり。天城峠の景色を楽しんで、わさびで有名な道の駅(道の駅 天城越え)にも寄りながら、のんびり向かった。
天城峠は、それはもうすごいグネグネ道。「天城越え」を歌いながら、家族でそのグネグネ道を楽しんだ。(河津七滝といえば、ぐるぐる回る有名な「河津七滝ループ橋」もある。)
初めて「湯治」を知った場所
行ってみると、本当に面白いところだった。キャンプ場に、「嵐の湯(あらしのゆ)湯治の館 本館」という、ちょっと変わった湯治の温泉施設が併設されていた。
この「嵐の湯」がまた面白くて、ふつうの“お湯につかるお風呂”ではない。15種類の薬石に源泉かけ流しのお湯を染み込ませて、その上に寝そべり、大量の汗や老廃物を出す、蒸し湯のような温熱の湯治なのだそう。お湯のない温泉なんて、当時は本当にびっくりしたなあ。
実は私が「湯治」「湯治宿」という言葉を初めて知ったのが、ここだった。(湯治って何?というお話は、こちらの記事に書いています。)
この宿のことは、すっかり忘れていた。調べても出てこなくて、探すのも諦めていたのだけど、今日あらためて調べてみたら、まだちゃんと同じ形で営業していた。部屋の写真も当時のままで、なんだかとても懐かしくなった。
ベランダに、源泉かけ流しのお風呂
ここの面白いところは、クアコテージのベランダに、源泉かけ流しのお風呂がついていること。蛇口をひねると勢いよくお湯が出てきて、いつでも好きなときに入れるようになっていた。
記憶では、熱い、透明な、癖のないお湯だった。調べてみたら、河津七滝温泉郷のお湯で、透明で癖のないタイプ(アルカリ性単純温泉系)。今も「24時間入り放題で、アッツアツ」と評判で、まさにあの熱さだ。
寝袋で寝て、自炊して(子どもが大喜び)
私たちが泊まったところはキッチンがあって、自炊ができるようになっていた。なので食料を持ち込んで、自分たちでごはんを作って食べた。お布団は別でお願いしないといけなかったので、私たちはキャンプで使っている寝袋を使って寝ることにした。
その「いつもと違う感じ」に、子どもたちは大喜びだった。旅館じゃないからこそ、自由で、家族みんなが気楽だった。叱らなくていい休日は、親にとっても本当にありがたかった。

今思えば、ここが私と「湯治」との出会いの場所だった。子育てで慌ただしかった時期に、自然のなかで、家族みんなでお湯につかったあの時間は、すごくいい思い出だ。
子連れでも犬連れでも、気兼ねなく源泉かけ流しを楽しめる。こういう場所は、今でもすごく貴重だなあと思う。
うれしいことに、この「嵐の湯 湯治の館」は宿泊もできる。私が泊まったような、露天風呂とキッチンの付いたクアコテージに、素泊まりで泊まれる(犬連れもOK)。湯治でゆっくり滞在したい人にもぴったりだと思う。
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テントやバンガローを張って、キャンプ泊そのものをしてみたい人は、キャンプ場の予約サイト「なっぷ」や公式サイトから空き状況を確認できる。→ なっぷで河津七滝オートキャンプ場を見る
施設情報:河津七滝オートキャンプ場 クアコテージ(静岡県賀茂郡河津町)
泉質:河津七滝温泉郷の透明で癖のないお湯(アルカリ性単純温泉系)
特徴:クアコテージは各部屋のベランダに源泉かけ流しの露天風呂付き・24時間入浴可。犬連れOK(ペット料金不要・全施設ペットOK)。キャンプサイトやバンガローもあり、自炊スタイル。天城峠の南、河津七滝ループ橋の近く。
※この記事は20年ほど前の個人の体験・記憶をもとにしています。設備・料金・サービスは変わっている場合があるので、最新は公式サイトでご確認ください。
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20年ぶりに、泊まってきた(2026年8月)
この記事は20年前の記憶で書いたものだった。その後、実際にもう一度泊まってきた。「未確認」と書いていたところを、現地で確かめてきたので、ここから先に書き足しておく。
▷ 2泊3日をどう過ごしたかはこちら → 2泊3日でお風呂に16回|部屋に温泉がある宿で、はじめての湯治
泉質と源泉温度が、やっと分かった
部屋に温泉の分析書が掛かっていた。

- 源泉名:梨本温泉 梨本10号(河津町梨本字棚落416)
- 泉質:アルカリ性単純温泉(低張性・アルカリ性・高温泉)
- 源泉温度:54.3℃
- pH:8.8
- 成分総計:0.855g/kg(メタケイ酸49.9mg、硫酸イオン487.9mg)
記憶では「熱いお湯」だった。でも今回はちょうどいい湯加減だった。源泉が54.3℃なので、出す量を絞って湯船で冷ましながら適温にしているのだと思う。だから量が少ない。
ただし加水・加温・循環ろ過・消毒の4項目の掲示は、探したけれど見当たらなかった。分析書だけだった。
犬は1匹330円だった(訂正します)
この記事を最初に書いたとき、「ペット料金も不要」と書いていた。あれは間違いだった。2026年8月に泊まったときは、犬1匹につき1泊330円を払った。
うちは中型犬3匹で2泊した。1匹660円なので、3匹で1,980円になる。

中型犬が入れる宿はかなり限られているので、大型犬にも対応していて、多頭でも泊まれるのは大きいと思う。案内には「リードは外さないでください」「フンは責任をもって処理してください」と書かれていた。
部屋にあるもの、ないもの
ここがいちばん迷うところだと思うので、細かく書いておく。
- あるもの……IHコンロ/魚グリル/シャワーと洗面器/ロフト(梯子階段。二人なら余裕で寝られる)/水洗トイレ(きれい。トイレットペーパーは多めに置いてくれている)
- ないもの……鍋・食器・洗剤・スポンジ/冷蔵庫/タオル・アメニティ・ドライヤー/テーブルの敷物



冷蔵庫がないので、クーラーボックスを持ち込むか、業務用冷蔵庫の一部をレンタルで借りることになる。うちはクーラーボックスを持ち込んだ。
布団はレンタルできるけれど薄い。床に薄い敷布団なのでかなり硬い。普段から布団で固めの敷きパッドで寝ている私たちは我慢できたけれど、普段ベッドの人は硬くて寝られないかもしれない。不潔さはなかった。
テーブルはあるが敷物がないので、敷物と座布団があるとよさそう。今回は何もなしで過ごしたのでお尻が痛かった。
もうひとつ。浴室の裏側もキャンプ場なので、人がうろうろしていて見えてしまいそうになる。目隠しがあると安心して入れる。うちは古いダブルのシーツを洗濯ばさみで留めた。
レンタル料金(2026年8月)

- テント(3〜4人用)4,400円/(5〜6人用)5,500円
- タープ 1,100円
- 布団セット 1,650円/シュラフ 770円/毛布 550円/マットレス 550円/マット 220円
- BBQセット(網・鉄板・コンロ)1,650円/鉄板・網 各220円
- 鍋・フライパン・ヤカン 各330円/ハンゴウ 220円/カセットコンロ 330円
- テーブル 550円/ランタン(電池付)1,210円/ホットカーペット 550円
炭や薪は売店で売っている。
お風呂は3種類ある
- コテージのベランダの露天風呂……源泉かけ流し。24時間いつでも
- キャンプ場の露天風呂……24時間利用できる。山や川を眺める
- 嵐の湯……9時〜21時(最終受付19時)。キャンプ場利用者は1,800円+税(通常2,000円+税)

シャワー室はコインシャワーで4分200円。洗剤はシャワー室で使う決まりになっている。
場内のルール(2026年8月の案内より)
- チェックイン13時〜17時/チェックアウト11時(過ぎるとデイキャンプ料金が追加になる)
- 管理棟・売店は8時〜19時/自販機は24時間(お酒とたばこは8時〜19時)
- 22時以降は静かに。音楽を流すのは禁止
- 全サイト直火禁止。焚き火台やBBQコンロを使う
- 花火は管理棟前で。打ち上げ花火や大きな音の出るものは禁止
- ゴミは缶・ビン・燃えるゴミ(ペットボトル含む)に分別
- 夜間はシカやネコが入ってくることがあるので、食べ物やゴミを外に出しっぱなしにしない
- ハチの巣やヘビなど危険な生き物が出たら従業員に知らせる
施設データ
- 場所:静岡県賀茂郡河津町梨本470-1(国道414号の天城越えの道沿い)
- 泉質:アルカリ性単純温泉(低張性・アルカリ性・高温泉)。pH8.8・成分総計0.855g/kg・メタケイ酸49.9mg。源泉名は「梨本温泉 梨本10号」
- 源泉温度:54.3℃
- 似ているお湯:無色透明で癖のないアルカリ性単純温泉。祥風苑や仁左衛門の壱の湯と同じ「単純温泉」系だが、こちらはpH8.8で、繰り返し入ると肌がしっとりしてくるタイプ
- 色・香り:無色透明。匂いもほとんどない
- 加水・加温・循環ろ過・消毒:掲示が見当たらなかった(未確認)。部屋にあったのは分析書だけ。源泉が54.3℃と高いので、注ぐ量を絞って湯船で冷ましているように見えた
- お風呂:24時間入浴できる(「伊豆ではここだけ」と紹介されている)。山や川を眺める露天風呂は無料。クアコテージには各部屋に檜の露天風呂がついている
- そのほか:鉱石ミネラルの薬石浴「嵐の湯」があり、「お湯のない温泉」と紹介されている
- 水風呂・サウナ:どちらもなし。ただし水道の水がとても冷たいので、水シャワーで代わりになる
- 浴槽の深さ:未確認(座って肩まで浸かれる木の湯船)
- 料金:露天風呂つき・ロフトつきのコテージが16,500円。施設使用料は大人1,100円/子ども660円。オートサイトは1区画4,400円
- チェックイン・アウト:13時〜17時/11時。通年営業
- 犬:宿泊できる。大型犬にも対応していて、1匹1泊330円(2026年8月に中型犬3匹で2泊して確認)。室内OKのバンガローもある
- アメニティ:何もない。タオル・シャンプー類・ドライヤーはすべて持ち込み。トイレットペーパーは多めに置いてくれている
- 駐車場:あり(コテージの前まで車で入れる)
※2026年8月に泊まって、現地の掲示で「未確認」だったところを埋めました。加水・加温・循環・消毒の4項目だけは掲示が見つからなかったので、次に泊まったときにもう一度探します。
※2026年8月に調べたものです。料金や設備は変わることがあるので、おでかけ前に公式サイトでご確認ください。

