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和歌山・花山温泉|関西最強の炭酸鉄泉と、飲泉の失敗談

温泉のある場所

花山温泉は、たまたまネットで検索していて引っかかって、行ってみたのが始まりだった。古くからあるホテルのようで、和歌山市にある。そして、お風呂場に入った瞬間、効能の高さが見た目で伝わってきた

茶色いお湯に、びっしりの湯の華

湯船は茶色いお湯。そして、そのまわりにびっしりとついた湯の華。びっくりの光景だった。調べてみると、ここは「関西最強の高濃度炭酸鉄泉」と呼ばれる、成分がとても濃い温泉だった。

お湯は湧き出た時は無色透明で、空気に触れると鉄分が酸化して、あの茶褐色に変わる。びっしりの湯の華は、カルシウムや炭酸カルシウムが結晶化したもの。成分が濃すぎて、お湯が固まっていくほどなのだ。

炭酸ガスの含有量は1,742mg。環境省の基準(1,000ppm)を大きく超えていて、鉄分も基準以上。効能は神経痛・慢性消化器病・不眠症・高血圧・動脈硬化など、20種類以上にもなるという。見た目で「効きそう」と思ったのは、気のせいではなかった。

温泉・冷泉・水風呂を、ぐるぐる

ここには、温かいお湯、ぬるいお湯、冷泉、サウナ、水風呂がある。外に小さなお風呂もあるけれど、内湯も全部源泉かけ流しなので、私は広い内湯でいつも楽しんでいる。

特にすごいのが冷泉。下からぼこぼこと、地鳴りするように泡が湧いてきている。実はこれ、ポンプなどで人工的に出しているのではなく、炭酸ガスの圧力だけで地下から自然に湧き出ているそう。地下にたまった二酸化炭素の圧力が高まって、間欠的にぼこぼこと自噴するのだ。機械を使わず、ガスの力だけでこれだけ泡が出るというのが、成分の濃さを物語っている。

その冷泉の傍に座ると、お腹の奥が動くような感じになる。花火大会で、お腹に「ドン」と響くような、あの感覚だ。これにも理由があった。あの泡は炭酸ガス。炭酸ガスには腸を刺激してぜん動運動を促す働きがあるそうで、だからお腹に響くように感じたのだ。

ここでも私は、温かいお湯、水風呂、冷泉とぐるぐる入る。外気浴をするような場所はないけれど(サウナには入らないので、そちら側はわからない)、冷泉があるので外気浴はせず、三つを回っている。冷泉が、体温をゆるやかに整えてくれる。

ちなみにこの花山温泉、加水なし・加温なし・循環ろ過なし・消毒なし・添加なしの「純温泉A」という最高ランクの認定を受けている。人工的な加工はいっさいゼロ。源泉そのままを楽しめる、ありがたい温泉だ。

飲泉の失敗談(マネしないでください)

ここには、外に飲泉用の蛇口がある。小さなコップが置いてあったので、私はそこに半分くらい温泉水を入れて、一気にぐびっと飲んだ。……すさまじい味だった。

あまりの味にびっくりして、よくよく注意書きを見たら、「コップに水を入れて、1滴ほど温泉水を混ぜて飲む」と書いてあった。私は読まずに原液をがぶ飲みしてしまったのだ。後から読んで、味に納得すると同時に、読まずに飲んだことを反省した。

成分がとても濃い温泉では、水で薄めて飲むのが正しい飲み方。飲泉の目安は1回100〜150mlくらいとされている。やってしまった私が言うのもなんだけれど、これから行く方は、ちゃんと注意書きを読んでから飲んでくださいね。

そのあと、「ほぉ!」な出来事

その原液を飲んだ数時間後、便意がきて、今まで見たことのないくらいの量の健康便が出た。びっくりして、思わず「ほぉ!」と眺めてしまったほど。

実はこの時、私はこんなことを思った。「塩水を飲んで便を出し切る健康法を聞いたことがあるけれど、知らず知らずにそれをやったことになるのかな」と。でも、これは調べてみて、考えを改めました。

「塩水を飲んで便を出す」という健康法(ソルトウォーターフラッシュ)は、実は医師が警告している危険な方法でした。飲んだ塩分が体に吸収されて血液中のナトリウムが上がり、体調を崩したり、場合によっては命に関わることもあるそうです。便秘がある人には、腸を傷めるリスクもあるとのこと。なので、この健康法は決してマネしないでください。

そして、嬉しいことに——そんな危ないことをしなくても、花山温泉に正しく入るだけで、便通の効能はちゃんと得られます。この温泉の濃い炭酸ガスには、腸を刺激してぜん動運動を促す働きがあります。だから、ゆっくり浸かって、冷泉のそばで炭酸を感じるだけで、お腹が自然と動いてくれる。私の「ほぉ!」も、たぶん塩分のせいではなく、この濃い炭酸のおかげだったのだと思っています。正しく入れば、体にやさしく、ちゃんと効く。それが温泉のいいところです。

肌すべすべはないけれど、よく温まる

ここのお湯は、肌がすべすべになる、という実感はあまりない。でも、温まる力はとても強い気がする。これも泉質を調べて納得した。花山温泉は塩化物泉で、これは「熱の湯」と呼ばれるタイプ。塩分が肌に薄い膜を作って、体温を逃がさないので、湯上がりもポカポカが続く。すべすべ系ではなく、しっかり温める系の温泉なのだ。冷えに悩む私には、ありがたいお湯だ。

インスタもすごく頑張っておられる

この花山温泉は、ホームページのほかにインスタグラムなどもされていて、すごく頑張っておられる。びっしりついた湯の華をきれいに落としている動画や、毎日浴槽を洗ってお湯を張り替えているところの動画をあげたりしている。ここのお湯は本当に濃いので、朝一番には湯の華が膜を張るらしく、そんな様子の動画もある。

ああいうのを見ると、お湯を大事にしている誠実さが伝わってきて、安心して通える。お風呂用の温泉水、温泉の化粧水、温泉の入浴剤など、いろいろなものも販売されている。行けない方は、取り寄せて自宅で楽しむのもいいと思う。

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湯治として、ゆっくり過ごすのがおすすめ

ここはホテルにあるお風呂なので、もちろん宿泊もできる。多いのは、もうお風呂メインで来られていて、ホテルからほとんど出ないお客さん。それくらい、湯治としてゆっくり過ごすのがおすすめの温泉だ。帰りに次回の予約をされている方もよく見かける。

ここにも、常連のおばあさんやおばさんたちがいる。みんな元気元気で、楽しく会話しながら、あいさつを交わしている。やっぱり、いいお湯の温泉の常連さんは、本当に元気だ。

泊まりで、ホテルで料理を楽しむのもいい。日帰りで一日ゆっくりして、お食事や休憩をして帰るコースもあるし、普通にお風呂だけ楽しませてもらうこともできる。和歌山のいい食材を使った会席料理のプランもあるそうだ。

花山温泉 薬師の湯 公式サイト

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たまたま見つけた温泉が、こんなに個性的で効能豊かな名湯だったなんて。和歌山に行くなら、本当におすすめの温泉だ。


施設情報:花山温泉 薬師の湯

  • 場所:和歌山県和歌山市鳴神574
  • 泉質:含二酸化炭素・鉄−カルシウム・マグネシウム−塩化物温泉(源泉かけ流し・純温泉A)
  • 特徴:関西屈指の高濃度炭酸鉄泉。茶褐色のにごり湯
  • アクセス:JR和歌山駅からタクシーで約10分
  • 利用:宿泊・日帰り・お食事プランあり

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※この記事はきっぽ個人の体験をもとにしています。飲泉は施設の注意書きに従ってください。塩水を飲む健康法は危険ですので行わないでください。持病のある方は無理せず、心配な場合は医師にご相談ください。

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