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温泉で足首を見ていて気づいた足の話|立ち仕事のむくみと、丸五の足袋シューズ

からだと暮らし

温泉でお風呂に浸かっているときや、外気浴でぼーっとしているとき、私はたいてい視線を落としている。あまり顔を上げると人と目が合ってしまうし、体をじっと見ているように思われても困るので、足元を見ているか、水面を見ていることが多い。

あるとき、足元をぼんやり見ていて「人によって歩き方や足の動きがずいぶん違うな」と気づいた。

足首が動く人、動いていない人

足の裏がしっかり見える人、すり足で歩く人、足首をまったく動かさずに歩く人。いろんな歩き方がある。年配の方で足首が動いていない人は、歩くのに苦労されていたり、ペンギンのような歩き方になっていたりする。

反対に、年配でもシャキシャキ歩く人は足首がよく動いているように見えるし、若い人でも足首が動いていない人もいる。小さな子どもは、足首の柔らかさが見ているだけでわかる。どこが原因なのか、足首が動かないから膝も曲がらないのか、そういうちゃんとしたことは私にはわからない。でも「足首が動いているか、動いていないか」は、素人が見ているだけでもよくわかるものだった。

足首かあ、と思って、自分でも足首をぐるぐると円を描くように回してみた。そうしたら、昔のようにはスムーズに動かなくてちょっと驚いた。動きが不自然で、何度か繰り返しているうちに、少しずつなめらかになってきた。足首は前後に動かすことはあっても、円を描くように回すことは少ない。だからいざやってみると、できないことに驚く。こうやって硬くなっていって、歩くことにも影響が出てくるのかもしれない、と思った。

立ち仕事のむくみと、温泉・水シャワー

私は立ち仕事をしていることもあって、仕事終わりはかなり足がむくむ。ひどいときは、押すとしばらく戻らないくらいになる。温泉や冷水シャワーをするようになってずいぶんマシにはなったけれど、それでもゼロにはならない。だから「ずっと歩ける足でいる」ことは、努力しないと難しいんじゃないかと思っている。

あとで調べてみたら、お風呂がむくみにいいのには理由があった。お湯に浸かると、水圧が足元をぎゅっと押して、たまった水分や血液を心臓のほうへ押し戻してくれる。さらに体が温まると血管がゆるんで血の巡りがよくなる。この二つでむくみがすっきりするのだそうだ。水シャワーや温冷浴は、冷やして血管を締め、温めて広げる、を繰り返すので、ポンプのように血を動かしてくれるのだと思う。

▷ 家でやっている温冷浴と水シャワーの話はこちら → 温泉に行けない日の温冷浴|家のお風呂と水シャワーで、自律神経を毎日整える

ただ、押しても戻らないほどのむくみが続くときは、心臓や腎臓、血管の病気が隠れていることもあるそうなので、あまりにひどいときは我慢せず医療機関で診てもらうのがいいと思う。

足の指を動かせる履物を探して

ここ10年くらい、私は「足の指を動かせる履物」を意識して履いている。最初は下駄やゴム草履のような、足の指で支える履物を履いていた。でも下駄は底が硬すぎて、長く履き続けるとしんどくなる。短時間ならいいけれど、長く履くには無理があった。

それで悩んでいたときに知ったのが、足袋シューズだった。

丸五の足袋シューズ「SPORTS JOG」

思いきって一度買ってみた。試着してみたら、薄っぺらい靴なのに足がすごく楽で驚いた。足の指がよく動くと、足首もよく動く気がする。2時間以上歩くのは本当はけっこう大変なのだけれど、この靴だと足の裏が痛くなったり、寝る前に足が重くなったりすることがない。足の負担がとても少ないのだと思う。それ以来、長く歩くときはもちろん、どこへ行くのも最近は足袋シューズで出かけている。

私が履いているのは、丸五(マルゴ)というメーカーの「SPORTS JOG」というスニーカータイプ。丸五さんは1919年創業の、倉敷の地下足袋メーカーだそうだ。夏は白、冬はグレーを履いている。

丸五SPORTS JOGの白い足袋スニーカー、親指が分かれた足袋型と紫の靴ひも
私が夏に履いている白(丸五 SPORTS JOG)。靴ひもは派手なものに替えている

丸五の公式サイトによると、足袋シューズは足を通すと指が自然な形に開いてアーチが整い、足底筋膜が刺激されて足裏本来のクッション性の回復につながる、と説明されている。薄くてやわらかいソールで、はだしのような履き心地。外反母趾の方にも人気だという。もちろん靴の合う・合わないは人それぞれだと思うけれど、私自身は「薄いのに、こんなに足が楽なんだ」と感じている。

この靴のいいところは、まず蒸れないこと。雨で濡れても、履いているうちに乾いてしまうくらい通気性がいい。逆に冬は足が冷えそうに思うけれど、立ちっぱなしでなくちゃんと歩いていれば、足がよく動くので冬でも冷えて困ることはない。

しかも洗濯機で丸洗いできる。私ははだしで履くことも多くて、そのほうが締め付けがなくて一番心地いい。たくさん汗をかいた日は、靴底を軽く水洗いしてからネットに入れて洗濯機へ。靴ひもを通す穴にも金属を使っていないので、金属がさびたり靴ひもが黒くなったりすることもない。だから靴ひもも抜かずにそのまま丸洗いして、あとは普通に干すだけ。ほかの洗濯物と変わらない時間で乾いてしまう。

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丸五さんの公式サイトにも、足にいい理由がいろいろ説明されている。→ MARUGO Wellness(丸五公式)

最近ひさしぶりに丸五さんのサイトを見たら、うれしいことに、ゴム草履のような形のものや、女性向けのおしゃれなサンダル型まで出ていた。これにはすっかりテンションが上がってしまって、次はこれを買おうと思っている。

靴下は2本指ソックス

もともと下駄やゴム草履を履いていたので、靴下は2本指ソックスを履いている。この2本指ソックスだけでも、足がよく動く感覚がある。5本指ソックスよりも圧迫感がなく、足の指が動きやすい気がして、私は5本指より好きだ。履きやすさも断然いい。

昔は2本指ソックスなんてまったく売っていなくて、探すのに苦労した。最近はようやく手に入りやすくなってきた。丸五さんからも足袋型のソックスが出ているようだ。

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『陸王』を見て、足袋シューズの話だと知った

ずっとこの靴を愛用していて、あるとき『陸王』というドラマを見た。かなり前のドラマらしいのだけれど、私が見たのはつい最近だ。足袋シューズの話だとはまったく知らずに、なんとなく見はじめて驚いた。足袋シューズが主役の話だったのだ。

ドラマの中では、足の真ん中で着地するミッドフットという走り方が体への負担が少ない、薄いソールで足本来の動きを取り戻す、といった話が出てくる。何年も普段づかいで愛用してきた靴が、そんなふうに語られるものだったのかと、見ながら妙にうれしくなった。何も知らずに「足が楽だから」という理由だけで選んでいたものが、あとから「そんなにいいものだったんだ」とわかる。古いドラマを最近になって見て、自分の足元を改めて見直した気分だった。

ただ、この着地の話は調べてみると「万人に正しい」というわけではないようだ。走り方は体格や筋肉によって個人差があって、着地を意識しすぎないほうがいい人もいる、という専門家の意見もあった。だからここは「ドラマではこう言われていた」「私の足はこう感じた」くらいに受け取ってもらえたらと思う。合う合わないは、やっぱり人それぞれだ。

じつは、足袋シューズにしてからでも、もう5年になる。その前は下駄だった。お風呂を本格的に始めたのはコロナのあとなので、足を気にかけるようになったのは、温泉よりもずっと前だった。だから温泉で人の足をながめていたとき、昔から足を大事にしてきた自分と、どこかで一本につながった気がしたのだと思う。

人と違っても、気にしない

そんなふうに、私はこの靴をずっと愛用している。長く履いていると、よく声をかけられる。「変わった靴ですね」「かわいいですね」と。靴自体は地味なので、私は派手な靴ひもに替えて履いている。だから、変わったものが好きな人にはかわいく見えるのかもしれない。

私はもともと、人と違うものを持つことに抵抗がない。変わったものでもいいと思えると、人の目も気にならない。だから風変わりな足袋シューズでも、どこにでも履いて出かける。足がよろこぶほうを選んでいたら、こうなった。ずっと自分の足で歩いていけるように、これからも足を動かすことは続けたい。

※むくみや足首の話は、私の体験にもとづくものです。痛みやしびれ、押しても戻らないむくみが続くときは、無理をせず専門家に相談してください。

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