久しぶりに、続けて仕事でミスをした。完璧にケアレスミスで、自分の失敗でしかない。
しかも、違う内容の失敗を、続けざまに二回も。それで、夜が眠れなくなってしまった。ミスは起きてはいけないこと。でも正直、夜眠れなくなるほどの内容ではない。なのに、今まで以上に落ち込んでしまった。
「そこまで落ち込む?」と思いながら、止められない
睡眠の質が悪くて、すぐに目が覚める。そうなると、マイナス思考にどんどん落ちていく。ため息が増えて、仕事をするのも嫌になる。
頭のどこかでは「そこまで落ち込む内容? ケアレスミスを二回も続けるなんて、たしかにありえない失敗。でも、夜眠れなくなるほどのこと?」という声も浮かぶ。なのに、落ち込みを消せない。
そのうち、頑張っていることの結果が出ない不安まで出てきて、何もかもうまくいっていないような気持ちになって、悪循環が始まった。
やっぱり、更年期のホルモンも関係していた
こんなにひどい落ち込みは更年期のホルモンバランスも絶対に関係していると思い調べてみたら、やっぱりそうだった。
更年期になると、女性ホルモンの「エストロゲン」が減る。このエストロゲンは、脳の中で「セロトニン」という“気分を安定させる物質”の働きを助けてくれていた。だから減ると気分が落ち込みやすく、不安になりやすく立ち直りにくくなるのだそう。
しかも、ホルモンが減ると自律神経も乱れて眠りが浅くなる。それがまた気持ちを沈ませる。あの悪循環は気のせいじゃなかったのだ。
ただ、この落ち込みやすさは、人によって全然違うらしい。ホルモンの減り方、もともとの体質、性格、その時期のストレスや環境……いろんなものが重なって出る。だから「私は弱い」んじゃなくて、たまたま条件が重なっただけ。そう思えたら、ほんの少し、楽になった。
更年期の心と体のことを、お医者さんの言葉でやさしく知りたい方には、こんな本もあります。
「いちばん親切な更年期の教科書」(高尾美穂):Amazon / 楽天
南山さんのリールで、ハッとした
そんなとき、南山紘輝さんのインスタのリールを見てハッとした。
天気予報士さんの話を例に「小さなズレ、自分が見過ごしてしまうような小さなことで人生は変わっていく」という話をされていた。
小さなズレ。たしかに私は、仕事に夢中になるあまり私生活の大切にすべきところを横着していたかもしれない。小さな習慣をおざなりにしていた。
家族が出しっぱなしにした靴を片付けず「出しっぱなしだよ」と声をかけることもせず、見て見ぬふり。毎日していたトイレ掃除も間が空いて汚れが目立っていた。そんな小さな“だらしなさ”が確かに出てきていた。その結果のケアレスミスだったのかもしれないと思った。
昔は脳が嫌いだった
実は私は、南山さんを知ってから脳が好きになった。脳が好きなんて変な言い方だけれど。
昔は逆にすぐ騙される脳が嫌いだった。お腹は減っていないのに脳が誤作動して「食べたい」と要求してくる。そういうことを知っていたから「脳って信用できないな」と思っていたのだ。
しかもこれは寝不足のときに限った話じゃない。美味しそうなものを見たり匂いをかいだり、ただ想像したりするだけで脳の“ごほうび係”(報酬系)が働いて満腹でも「ニセの空腹感」を作ってしまう。旅先だと何でも美味しく感じるのも、「お昼だから食べなきゃ」と時間で食べたくなるのも同じ。脳は日常のいろんな場面で簡単に騙される。だから昔の私はそんな脳をちっとも信用していなかった。
脳は思い込ませれば動いてくれる
でも脳科学をされている南山さんは「脳は、思い込ませればその通りに動く」という話をされていた。それを聞いて脳への思いが変わった。
前向きな言葉で問い続ければ脳は答えを出そうとずっと考え続ける。そして、いつか答えを出してくる。
調べてみたら、脳には「RAS(網様体賦活系)」という、いわば“情報のフィルター”があるそうだ。脳は自分が思い込んでいることや関心のあることに合う情報を優先して拾い、合わないものは“見えなく”してしまう。だから思い込ませると脳はそれに合う情報や行動を探し始める。「どうしたら実現できる?」と問えばその答えを探して動き出すのだという。
夢が叶う人と叶わない人の違いもここにあるのかもしれない。叶う人は、夢が叶った状態を具体的に思い描いて、成功を思い浮かべられる人。叶わない人は「こんな夢が叶えばいいなぁ。でも無理か」と、あきらめの言葉で終わる人。脳は、具体的に描いたものほど、本気で探してくれるらしい。
今は脳は「思い込ませることができる、可愛いやつ」だと思っている。
この「脳が、思い込んだことや問いの答えを探し出す(RAS)」という働きをもっとやさしく知りたい方にはこんな本もあります。
「自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング」(アラン&バーバラ・ピーズ):Amazon / 楽天
だから、朝シャワーで立て直すことにした
そして私はもう一度、自律神経のオンオフを思い出して丁寧に朝シャワーをすることにした。
落ち込んで夜眠れないと朝がつらくて朝シャワーの時間が持てなかったりする。でもこんなときこそ、と思ってしっかりやることにした。
今はもう6月。朝シャワーも冬ほど冷たくないので強いオンオフは期待できない。だから少し長めに浴びてしっかり“オン”にすることを意識した。(もちろん、この季節でも急に冷たい水を浴びるのは危ないので、いつものSAKIさんのYouTubeで10分の運動をして、体を少し温めてから。)
落ち込んでいるので浴びながら「私は大丈夫」「必ずできる」と強く思いながらシャワーを浴びた。
前にも書いたように冷たい水を浴びると急性的なストレスが消える瞬間に、ずっと抱えていた慢性的なストレスも一緒に流れていく。だから「穢れが落ちた」「すっきりした」「整った」という感覚になる。(このあたりは、南山さんの話を書いた記事に詳しく書いています。)
脳は自分で思い込ませることができる可愛いやつ。だから私は声に出して脳に聞かせて、思い込んでもらうようにしている。毎朝の水シャワーはこれにもうってつけ。もちろん温泉で温冷浴をしながら脳に思い込ませるのもいいと思う。
今日はそんな始まりからの一日。
ため息は出ない。まだしんどいけれど「私は大丈夫、できる」と脳がちゃんと思い込んでくれているみたいだ。
※更年期の落ち込みや、ホルモンの感じ方には個人差があります。気分の落ち込みが強い・長引く・つらいと感じるときは、がまんせず、婦人科や心療内科に相談してくださいね。更年期の落ち込み(更年期うつ)は、ちゃんと治療できるものです。

