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アクアイグニス片岡温泉|冬の朝、空が変わっていく時間に心が溶けた(三重の日帰り温泉)

「片岡温泉」の浴場で、竹林を眺めながら湯船に浸かる女性の後ろ姿のイラスト 温泉のある場所

友人から「片岡温泉、いいよ。午前中に行ってみて」と言われた。

午前中に、という言葉がなんとなく引っかかった。

なぜ午前中なのだろう。行ってみるまでその理由がわからなかった。

オープンと同時に着いたら、まだ真っ暗だった

我が家は朝型なので、早い時間に出かけることは苦にならない。

オープンと同時に着いた。

外はまだ完全に暗かった。

駐車場に光るのは、車のヘッドライトだけ。あとは真っ暗。

でも、車の中に人の気配がある。すでに何台も止まっている。

こんな真っ暗な時間に、こんなに人が来ているんだ。

キーンとした冬の寒さの中で、そのことが妙に印象に残った。

建物はとてもおしゃれで、近代的で素敵だった。その洗練された外観が、暗闇の中に静かに浮かんでいた。

熱いけれど、癖がない

最初に内湯に浸かったとき、「熱いけど癖のないお湯だな」と思った。

無色透明で、においもほとんどない。

さらっとしているようで、でもしばらく浸かっていると、じわっと何かが違うと感じてくる。

「あ、これは濃いかもしれない」

体が教えてくれた。頭ではなく、皮膚というか、体の内側から伝わってくる感覚。

以前、効能の高いお湯に長く入りすぎて、数日体調を崩したことがある。あのときのことが頭をよぎった。

このまま熱い内湯にいたら湯あたりをするかもしれない。

そう判断して、一度外に出ることにした。

寝湯で過ごす、夜明けの時間

外に出ると、いくつかお風呂がある。

ぬるめの寝湯を見つけて、そっと入った。

熱い内湯で温まった体に、ぬるいお湯がちょうどいい。力が抜けていく。

入ったときの空はまだ暗かった。

それが時間とともに、少しずつ変わっていった。

濃い紺色から、薄い青へ。空が目覚めていくような色の変化。

しばらくすると、鳥が鳴きだした。

朝焼けの空と、鳥の声と、ぬるいお湯の中でただぼんやりしている。

久しぶりにゆっくりした時間だった。

自然に癒される、という感じというのかな。心がとろりと溶けるような、そういう感覚があった。

あとから「あれは良かったな」と何度も思い返した。

このお湯が更年期の体に合っている理由

片岡温泉の泉質はアルカリ性単純温泉。

加水・加温・循環なし、源泉100%かけ流し。シャワーまで温泉が使われている。

泉質別の適応症に「自律神経不安定症」が挙げられている。

冷え、のぼせ、動悸——更年期にしんどかった症状と、まっすぐ重なる言葉だ。

アルカリ性のお湯は肌の古い角質をやさしく取り除いてくれる。ツルツル・すべすべになる「美人の湯」と呼ばれる泉質で、毛穴の汚れも落としてくれる。

熱いのに肌に残る感触がやさしい、という不思議な温泉だと思う。

温泉の後は、施設全体を楽しむ

アクアイグニスは温泉だけでなく、敷地の中にいろいろある。

パン屋さんにはイートインコーナーもあって、温泉の後にそこでゆっくりするのも気持ちいい。レストラン、ショップ、芝生のエリアでは催し物が開かれることもある。

いつもの温泉は年配の方が多いけれど、ここは30〜50代くらいの人が多い印象。子連れの方も午前中は少なくて、落ち着いて過ごせた。

友人の「午前中に」の意味

冬のオープン直後は、まだ空が暗い。

外のお風呂に入りながら夜明けを迎えられるのは、冬だけだ。

友人が「午前中に」と言ったのは、きっとこの時間を知っていたからだと思っている。

直接聞いたわけではないけれど、あの朝焼けを見てからそう確信している。

それ以来、私はここには冬の午前中にしか来ない。

あの空の変化を、また見たいから。

施設データ

  • 場所:三重県菰野町。御在所岳のふもと、湯の山温泉のエリアにある複合施設「アクアイグニス」の中
  • 泉質:単純温泉(日本温泉協会の表記)。アルカリ性単純温泉として紹介されることが多い。pHは未確認
  • 源泉温度:45.2℃(日本温泉協会)。湯口では約42℃と紹介されている
  • 湧出量・深さ:毎分約800リットル、地下1,200メートルから湧いていると紹介されている(施設の紹介記事による。公式では未確認)
  • 加水・加温・循環ろ過・添加物:すべてなし。100%源泉かけ流し(日本温泉協会に「加水・加温・循環・添加物一切なしの100%源泉かけ流し」と明記)
  • 泉質別の適応症:自律神経不安定症、不眠症、うつ状態(日本温泉協会)
  • すごいところ:シャワーまで源泉のかけ流し。全国でも珍しいと紹介されている
  • 似ているお湯:鈴鹿さつき温泉や仁左衛門の湯の1号泉と同じ「単純温泉」の系統。この系統は源泉の温度で使い方が変わるのだけれど、片岡温泉は45.2℃で湧いていて、湯口では約42℃。だから何も足さずに入れる
  • 色:未確認
  • 香り:未確認
  • 水風呂・サウナ:未確認
  • 浴槽の深さ:未確認
  • 日帰り料金:大人は平日600円・土日祝800円/小人(3歳〜小学生)は平日300円・土日祝400円/3歳未満は無料
  • 入浴時間:6時〜24時。年中無休。4時間まで再入場できる
  • タオル:レンタルはフェイスタオル100円・バスタオル200円、販売はフェイスタオル200円・バスタオル400円
  • アメニティ:未確認
  • 駐車場:あり(台数は未確認)
  • 犬:未確認(施設内には犬と入れるお店もあるので、確認が必要)

※温泉の数値は日本温泉協会の施設情報(2026年9月に確認)から。料金と時間は予約サイトの案内によるもので、公式サイトでは確かめられていません。出どころが違うものは、その都度書いています。料金や設備は変わることがあるので、おでかけ前に公式サイトでご確認ください。「未確認」は、次に行ったときに現地で確かめます。

💡 湯治でゆっくり滞在したい人へ。長く泊まるなら、素泊まり・連泊割引・自炊できる部屋(キッチン付き)があるか、予約のときにチェックするのがおすすめ。食事つきの宿でも素泊まりプランがあることが多く、連泊だと割安になることもあります。

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