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更年期に冷房を我慢しない|ホットフラッシュと眠れない夜が、たった1日で楽になった

「冷房は我慢しない」の貼り紙と、冷房27℃に設定したエアコンのリモコン、サーキュレーター からだと暮らし

ここ数日で急激に暑くなった。暑くなると同時にセミが鳴きだして、自然のすごさに驚く。セミが鳴いたということは、もう夏の暑さは本番ということだ。

今年は6月がすごく涼しくて過ごしやすかったので、体が暑さに全く慣れていないところに一気に夏が来た。あとで知ったのだけど、体が暑さに慣れるには数日から2週間ほどかかるそうで、急に暑くなる時期が一番危ないという。まさにその一番危ない時期に、私は暑さをなめた過ごし方をしてしまった。

体が暑さに慣れることには、名前がついていた

この「暑さに慣れる」には、暑熱順化(しょねつじゅんか)という名前がついていた。

順化が進むと、体はこう変わるのだそうだ。

  • 汗をかき始めるのが早くなる
  • 汗の量が増える
  • 汗に含まれる塩分が減る
  • 皮膚の血流が増える

三つめが面白かった。汗は汗腺で作られたあと、外に出る前に塩分が血液へ戻される。暑さに慣れた体は、その戻す力が高くなる。だから塩分を失いにくい汗をかけるようになる。

つまり慣れた体は、少ない塩分で、早く、たくさん汗をかける。同じ汗でも中身が違うということだ。

私が三日目にだるくなったのは、その準備がまだできていない体で、いきなり夏に放り込まれたからだったのだと思う。

「汗を楽しもう」と冷房を我慢していた

家の中の冷房はまだそこまで効かせなくてもいいかと、日中はつけずに扇風機で過ごしていた。せっかくだから汗を楽しもうくらいに思っていた。一日目は「あつーー」と思うくらいで済んだ。

でも二日目から息苦しくなってきた。冷房をつける時間を増やしたのだけどだるさが取れない。ホットフラッシュも一気にひどくなって、冷房をつけても汗が止まらない。つけても変わらないなら一緒?と思って、結局「我慢できなくなったらつける」という使い方に戻ってしまった。今思えば、ここが間違いだった。

眠れない夜と、ため息だらけの散歩

ホットフラッシュがひどい夜は眠れなかった。数時間おきに目が覚めて、そこからまた寝付くのに時間がかかる。結局4時間くらいの睡眠で朝が来て、朝からまたホットフラッシュがひどい。夜になると体の疲れがすごくて、ため息ばかり出る。

毎日の夫との夜の犬の散歩も深いため息とともに歩くので、夫に「しんどいんか?」と聞かれるほどだった。散歩から帰ると、夫はそれほど汗をかいていないのに私はズクズクで、シャワーを浴びないと布団に入れないほどだった。

▷ 眠れない夜の話は、前にも書いた → 些細なミスで眠れなくなった夜|更年期の落ち込みと、脳に「大丈夫」と言い聞かせる朝シャワー

テレビで知った「熱中症は数日かけてやってくる」

そんな時テレビで、今の熱中症は数日かけて発症することもあると紹介されていた。一日目の暑さ、二日目の暑さが積み重なって、三日目にどんとやってくるようなイメージだ。

気になって調べてみたら本当だった。暑い日に失われた水分や塩分をちゃんと補わないままでいると、汗をかく機能が落ちて、翌日以降に体温が上がって症状が出ることがあるそうだ。それを知って、このだるさはもう熱中症の入口なのかもしれないと思った。

犯人は交感神経かもしれない

そしてもうひとつ思い当たったのが、交感神経だ。

体は暑いあいだ、汗をかいたり血管を広げたりしてずっと体温調節をしている。この調節をしているのが自律神経で、更年期はエストロゲンが減って、ただでさえこの自律神経が乱れやすい。そもそもホットフラッシュ自体が、自律神経の乱れから来ているという。

つまり暑い場所で無理をすると、体温調節で交感神経が上がりっぱなしになって、もともと不安定になっている更年期の自律神経にさらに負荷がかかる。ホットフラッシュがひどくなって、夜も交感神経が高いままだから眠りが途切れる。私の場合、そういうことだったのかもしれない。

翌日から「暑さから逃げる」作戦に変えた

そこで翌日は、朝はいつも以上に無理をしない軽い腕回しくらいの運動だけにして、水シャワーを浴びた。水シャワーで交感神経は上がるけれど、朝は上がってもいい時間だ。

▷ 朝の水シャワーの話はこちら → 冬の朝、水シャワーを浴び続けたら寒さに強くなった話|自律神経とヒートショック

そして私は自宅で仕事をしているので、この日は朝一番から冷房を27℃でつけて、送風機で空気を循環させた。節約とかもったいないとかは、今日は考えない。とにかく暑いところにいないことだけを意識した。

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「28℃」は設定温度ではなく、室温だった

冷房を我慢してしまう理由のひとつに、「28℃」という数字があると思う。私もどこかで、それを守るものだと思っていた。

調べてみたら、あの28℃は「室温」であって「設定温度」ではなかった。

環境省のページにも、「必ず28℃でなければいけないということではなく、無理のない範囲で冷やし過ぎない室温管理の目安」と書いてある。そのうえ「設定温度を下げることも考えられます」とまで書いてある。

設定を28℃にしても、部屋が28℃になるとはかぎらない。むしろ暑いままのことが多い。

この違いを知っている人は3割ほどだという調査もあった。

私が27℃にして送風機を回したのは、あとから見れば理にかなっていた。「28℃にしないといけない」と思って我慢している人がいたら、その思い込みは外していい。

仕事が終わった夕方にはそのままお風呂へ。ぬるいお湯に浸かって、最後に水シャワー。夕方は本当は交感神経を上げないほうがいいのかもしれないけれど、夏の毎日の日課なので、水シャワーはいつも通り浴びた。お風呂上がりは汗が出ることもなくすっきりしているので、そのままダイニングキッチンに行き、冷房をつけて料理をした。

▷ 水風呂・水シャワーに慣れていった話はこちら → 私の水風呂の入り方|温泉で体を芯まで冷やす温冷浴のやり方

昨日までは夕食の準備をする時間にはもう息切れして体が重かったのに、この日はいつも通りだった。夜の散歩も夫と同じくらいの汗の量で、シャワーを浴びる必要もなかった。

その夜、驚くほど眠れた

そして驚いたのが夜だ。あんなに眠りが悪かったのに、この日はスッと眠れたうえに、目覚ましが鳴る10分前まで一度も目が覚めなかった。しっかりと6時間半眠れたので、朝もすっきりしていてだるさがない。眠れると交感神経の暴走がマシになるのか、ホットフラッシュも気にならない程度になった。

それからは、暑いところにいすぎないことに気をつけている。

▷ 夏だけではなく冬の夜も暑くて目が覚めます。その話はこちら → 更年期に夜、暑くて目が覚める|冬でも起きる。残ったのは頭の熱さだけ

昭和育ちは、冷房を我慢しがち

今の50代は子供時代が昭和だ。「お父さんが働いている時間にクーラーはダメよ」と言われて育った世代なので、つい冷房はもったいないという思考が働きがちだ。

そして自分のホットフラッシュやだるさが、我慢した冷房と関係があるなんて思いもしないから、つながらなくてそのまま続けてしまう。「夏バテかな」で片付けてしまう。

でも更年期世代が暑い場所で交感神経を上げすぎると、更年期症状が強く出てしまう。だから冷房は我慢してはいけないんだなと、今回心底思った。これに気づいていない同世代の人はすごく多いと思う。

ちょっとしたことで、ひどくもなるし劇的に良くもなる

これはたった4日間くらいの話だ。その4日間の間に、交感神経を上げすぎない工夫をしただけで症状が楽になった。更年期症状はちょっとしたことでひどくなるし、ちょっとしたことで劇的に改善もする。

冷房は我慢しない。夏を楽に過ごすコツは、これだと思う。

▷ 交感神経と副交感神経を切り替える練習は、温泉でもできる → 鬱々を温泉で流しきった週末|3時間の温冷浴と、冷たさに慣れていった体

※めまいがする、意識が遠のく、熱が高いなど熱中症が疑われるときは、我慢せず涼しい場所で水分と塩分を取り、ためらわずに受診してください。更年期の症状がつらいときは、ひとりで抱えずに婦人科への相談を。

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